第2話 農家へ転職しようか

えー、現在最悪なことになっています。まぁここが知らない場所ってのもなんだけどさ。俺の目の前にいるこの女。名前はリオラとかいうやつ。出会って5秒で桶を投げてくるヤバイやつだ。

「で?お前はまだ名乗りもしないのか。やっぱり非常識だな。」うざい。だが自己紹介してなかったのはダメだったな、、、「俺は天野空来。気が付いたらここにいたんだ。東京の天候研究所で働いてる。」

「研究者なのか。東京か…懐かしいな。」

「懐かしいって言った!?東京知ってる!?」よっしゃ!やっと話通じる人いた!リオラへの評価少しだけ上がった気がする。

「私も昔こっちの世界に来たんだ。そっか、ソラもなんだ、」リオラは、どこか遠くを見るような目、寂しそうな目をしていた。さっきまでリオラと言い合ってたのに、今は何て声を掛けたらいいのかわからなかった。そんな俺に気が付いたのかリオラが話し始めた。

「それでソラは私に何を聞きたいんだ?」

「さっきリオラが言った”この世界”ってのがここのことだよな?まずはそれについて聞かせてほしい。」今はちゃんと聞かないとだ。ちょっと嫌だけど。

リオラは少し考えてから言った。「ここはソラや私がいた世界を地上だとしたらその上の世界。漫画とかアニメで出てくる天界みたいなものかな。ここから地上に戻ったものは私は知らない。」

「、、、そう、か。」もう戻れないんだな。俺はまるで他人事のように話を聞いていた。

「私はもうこっちでの生活のほうが長いし、もう諦めてるからいい。だけどソラはどうするか決めてくれ。諦めてここで暮らすか、あるかもわからない帰る方法を探すか。ソラが決めろ。」

「俺、は、、、」

「今すぐは無理だろうからゆっくり決めろ。ここでは歳を取るのが地上よりもすごく遅いから。じゃあ私は村の中にいるからね。」

「あぁ、、、ありがとう、」

俺は、どうしたいんだろうな。気が付いたら知らない場所にいて。もう決めるしかないんだろうけどな。帰りたい。ここが天界だから空に行く夢は叶った。そしたらそれを報告したいし。それにまだ俺は地上で空を見上げていたい。

「…よし。」俺は覚悟を決めてリオラに伝えに行く。っとその前にカミヤさんだ。

俺はカミヤさんのいる部屋に行った。「あの!カミヤさん!俺に農業の手伝いをさせてください!」

うん、カミヤさんはポカーンとした顔をしている。そりゃあそうだよね。急にどっから来たかもわからんやつに弟子にしてくれっていわれてるもんだ。

だけどカミヤさんは少し考えると、「お前さんに覚悟があるんならいいぜ!明日の朝からだ。早起きしろよ!」と言ってくれた。

俺はすぐにカミヤさんにお礼を言いリオラのもとへ走る。

まぁリオラにはムカつくが助けてくれたことには変わりはない。

俺はここで農家としてがんばっていこうと思う。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

転生した天気オタクは凄い農家と農業を 星夜とも @hosiya_tomomi

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

フォローしてこの作品の続きを読もう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ