本作は、春秋戦国時代の国々を舞台に、故事成語の元となった逸話などを大胆な脚色を交えながら描いた作品です。
なかでも印象的なのが、荘王とその周辺の人物や出来事を、まるで昭和のヤンキー漫画のような演出で語っていく独特の語り口。
とにかくわかりやすく、思わず笑ってしまう場面も多いのです。
国の興亡、恩義と怨恨。有能な者と無能な者、愚かな者と賢明な者、狭量な者と度量の大きな者──さまざまな人間が織りなす出来事が互いに影響し合い、やがて一つの大きな物語の連なりをみせてくれます。
個々のエピソードだけを見れば、それぞれ別々の出来事に思えるものが、いくつも絡み合うことで繋がりを持った物語として浮かびあがる。
複雑に連鎖する物事の面白さに出会ううちに〝歴史はまるで鎖のようなもの〟だと感じられることでしょう。
各話を読んで、二千五百年前の春秋戦国時代を生きた人々の姿に感心したり怒ったり笑ったりしするうちに、きっと誰もが気がつくはずです。
彼らもまた、私たちと同じように悩み、怒り、喜び、誰かを恨み、誰かに恩を感じながら生きた〝人間〟だったことを。
遠い太古の人々の思いが、時を越えて身近に感じられる。
本作は、書かれた歴史という物語に息づく人間の思いを存分に楽しませてくれる。そんな物語なのです。
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吾妻藤四郎さんの最新作です。実は4話でずっと止まってて、「これエタったのか? もうフォロー外しちゃおうかな?」なんて思っていたら、急に怒涛の出稿ラッシュが!
古代中国の故事をコミカルに解説したものなんですが、これがどれもこれも面白いんです。伴野朗氏の名著「士は己を知る者のために死す」を、コメディにしたような小編集です。
一話一話、創作にも、人生においても、得るところが必ずあります。
第7話の「絶纓(ぜつえい)の会」なんて、考えてみれば、セクハラの極致! せっかく勇気を出して美姫が訴えたのに、王様が却下! セクハラ委員会が機能せず、トップがもみ消しって、どういうこっちゃ? こんな国ダメです! だけど、最後は美談で収斂。。
いろいろと学ぶところが多いです。
食い物は、序盤以降、どっかにいっちゃってますが、そんなこと関係なく面白い本作。
おすすめです。