数多の想いが交錯するロマンス・ファンタジー

まず目を引くのは、「弟切草」や「かまいたちの夜」と言ったサウンドノベルゲームにてよく見かける、マルチエンディング方式を採用している点だろうか。

物語毎にルートが分岐し、キャラクターの活躍度合いや結末が変化したりする。ヒロインのトリアを始め魅力的なキャラクターが複数登場するので、過不足なくキャラクターに活躍をさせたいと言う粋な計らいだろうか。

また読み易さに重点を置き、一話一話毎の長さも長過ぎず短過ぎずの丁度良い塩梅となっている点も注目。

荒野と口笛が印象的な往年の名作RPG「ワイルドアームズ」を彷彿とさせる、近未来的ながらも何処か退廃的な世界を舞台に、陰謀や絶望に立ち向かう主人公たちによる重厚なヒューマンドラマが紡がれる。

分岐した可能性の果てに待つは、希望か。それとも絶望か。その目で確かめてみては如何だろうか。

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