第24話




「さぁ?本当に普通に話しただけだよ」


「その "普通" が気になるのにー」


「うちら別に浅倉に興味あるわけじゃないし、2人の聞きたい話は聞けないと思うよ」



食いつきの悪いあい子の返答に不満げな2人は、そこで更なる爆弾を放り投げてきた。



「えー、じゃあさ。高瀬くんは?」




その問いに刹那―――。



どくん、と心臓が不快な音を立てた。




結衣ちゃんはいつの間にどこかへと消えた高瀬くんの席をちらり、確認して続ける。



「朝、高瀬くんたちと話してたよね?仲、良いの?」



不満の色を残しながらも問いつめるようなニュアンスを含んだ問いかけに、私はまるで一瞬で全身の血液が凍りついたような心地になる。



探られているんじゃないか。


陥れようとしているんじゃないか。



……これだから人と関わるのは、怖い。




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