第12話

やれやれ、やたら態度のデカイ男だったなと思いながら


「いつまで腕、掴んでるの。離して」




パッと離してから


「お前、誰だよ」


「は?あんたこそ誰、謙介ね。助けてあげたんだから、もっと有難がってほしいけど」




「時間ないから」


今晩眠れそうもないイライラを、この男にぶつけた後

あたしはイヤホンをもう一度耳に付けてから、その場を離れた

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