魔法以外に近代的な人型ロボットや兵器(ただし動力は魔力的なもの)がものを言う世界で、主人公:タリヴァスは武器製造・開発する会社の若き社長であり、優秀な技術者でもあった。
彼はいつものようにダンジョン内で開発した兵器の実演を軍人たちに披露し、その商談をまとめるための移動中、謎の子供・少女、女戦士に襲撃され、誘拐されてしまう。
タリヴァスが囚われたのは、薄暗い部屋で、そこに現れたのは屈強な女戦士だった。
彼女はタリヴァスに「ゴーレムを百体作れ」と命令する。言うことを聞かなければ殺すという。
タリヴァスは生まれつき両方の膝から下が欠損しており、義足を付けていたがそれも襲撃の折に片方無くしてしまっていた。
脚が不自由な状態では逃げることもままならないが、その部屋にはもう1人、鍛冶師の男が囚われていた。
彼の協力を得てタリヴァスは、囚われの部屋から脱出する方法を模索する。
感想:21歳・独身の社長で自信満々の態度、ちょっとひねくれた気難しさもある性格のタリヴァスが理不尽に拉致されて薄暗い部屋に閉じ込められ、命の危機に陥るという、緊張感あふれる序盤だが、この物語はその後から本編のようで、拉致事件の際に恐るべき事実を知ったタリヴァスは心に眠っていた「正しさ」のために1人立ち上がるという、骨太で読み応えのあるダークファンタジーである。
オススメです🤖