【リメイク版】NTRれたはずが、気づいたら双子の幼馴染姉妹から求婚されてるんですが。

東権海

序章 シン・僕たちの日常

まさかこうなるなんて

 きっと1年前の自分に「1年後こうなるよ」って言っても信じないだろう。

 

 正信の前には、そんな光景が広がっていた。


「先に惚れさせたんだから、ちゃんと責任取るんだよ?」


 そう言いながら迫るのは、千春。

 双子の姉にして、元カノ兼今カノ。


「わたしのことまで堕としたんだもん、分かってるよね?」


 微笑みを浮かべながら迫る、ちとせ。

 双子の妹にして、今カノ。


 そう、正信には今カノが2いた、しかもの。

 世の中、そう簡単に姉妹と付き合うことはできない。

 たとえそれが双子だったとしても、である。


 だからこそ、3人で出かけているときはとにかく注目を浴びる。

 ただでさえも注目を浴びるような関係、おまけに四六時中ベッタリとくればそりゃ注目の的となるも当然のこと。

 学校では羨望の眼差しを一手に引き受けてしまう3人。

 その仲の良さに憧れる女子、美人を2人も引き付け両手に花状態に嫉妬する男子。

 通ったあとに屍の山と親衛隊の塊をつくりながら日々を過ごす彼ら。


 一方学校外ではそうもいかない。

 道行く人が疑念の目をもつのも当然のこと。

 耳を傾ければ10回に1回くらいは聞ける、「催眠術つかってるんじゃないの?」という疑い。

 

 当事者とはいえばそんな評価なんてなんのその。

 まるで鳥の鳴き声でも聞いてるかのように華麗なスルーを日々決め、自分たちの世界に入り込んでいた。


 今日も今日とて、学校帰りにショッピングデート。

 表向きは、来週に迫った修学旅行にむけた買い出しだった。

 

 実際のところはといえば、でしかなかった。

 巡ったショップのなかで、大半はどう考えても修学旅行には必要ないところ。

 相変わらず行く先々で注目を集めながら、放課後デートを満喫して帰ってきたのであった。


 そして今。


 意外と疲れていたことに気づいた正信がベッドに寝転んだまさにその時。

 獲物を狙う肉食獣のような目をした2人が、一瞬で距離を詰めて来たというわけであった。


 電光石火の早業でワイシャツのボタンを緩め、舌なめずりしながら。

 その瞳の中に大きなハートを揺らしながら、息ぴったりにせまる2人。


 学校でも有名なレベルの美女2人に迫られた正信は。




 今日も今日とてこってりと搾り取られてしまうのであった。






 これは、正信が寝取られたと思ったら、なんやかんやあって気づいたら姉妹ハーレムを築いてしまう、そんな物語である。






――――――――――――

みなさま、たいへんお待たせいたしました。

リメイク版「りそかの」、開幕です。


今回は(めずらしく)きちんとプロットを作成しての執筆になりますので、迷走に次ぐ迷走をすることはないと思います。

生まれ変わった「りそかの」の世界を、ぜひご堪能あれ。


当面の間、投稿は毎週

・日曜18:00前後

・水曜18:00前後


の2回更新で行ってまいります。

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