第21話
子作り予定を来週に控えた週末、私は夫を見送って家事を済ませ…友人に教えてもらったアダルトサイトを開いてみた。
「うわ……イケメン…」
女性向けということもあっていわゆる男優も若くて美男子揃い。
私も生娘ではないので、それなりにワクワクとしながらサンプルを視聴する。
いやらしいけどムードがあってお洒落なセックス、女優さんも悲痛な顔はしないし痛いことも熱いこともしないようだ。
前に私が調べたのはどうやらSM専門の風俗店だったらしいので根本から違うのかもしれないが…今回のこの優しく労わる営みは、私が理想とするセックスそのものだった。
「へぇ…いろいろあるな…」
ぽちぽち観ていけば少し際どいものも出てきたりする。
ソフトSMなるものは女優さんがふわふわのファー付き手錠を掛けられて「やだ」と喘いでいた。
これくらいなら許せるな、強引な勇太も好きだし。
でも勇太はきっと今まで以上に労ってくれるんだろうな、私が「嫌だ」なんて言おうものならすぐに引き抜いて謝ってくれるだろう。一度試した時は「風俗でするみたいに抱いて」と提案しているがもう忘れているだろうし、その時は私が結局拒絶したもんだから次はより優しくなることは予測できる。
「男らしい…エッチ…」
私がそれを受け入れられるなら風俗はお役御免よね、整えたベッドに転がり押し倒されるイメージなどしてみると体がぽっぽと火照ってしまった。
そして性技に関するコラムやアンケートを読みつつイメージトレーニングをして、来たるその日に向けて心身がアップを始める。
目的は子作り、そして関係の修復、上手くいけば子供に恵まれてかつラブラブな夫婦に戻れる。
私は覚悟を決めて連日こっそり夫に隠れてイメージトレーニングに励んだ。
つづく
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