嘘つきお嬢様と盲目執事(お嬢様編)

「私って……醜いの?」


 そういうとシェパードは固まった。目は見えないけど、わかる。明らかに動揺していた。


「いえ。お嬢様はうつくs」

「町の人間は醜い化け物と私を読んだわ」

「それは」


 また、シェパードは言いよどむ。体がやけに暑い、それに首に汗ついてる。きっと走ってきたんだと思うが、これは別の汗だとわかる。


「正直に言って。私は醜い?」


 シェパードはそこで立ち止まった。


「……お嬢様、ここは国境沿いでございます。なので文化が違うのでしょう。文化が違えば、美しいものの基準が変わります」


 嘘だとわかった。まずここは、国境沿いではない、次に普通の人間に中足はない。正直聞く前からわかってた。けど聞いてしまった。


「そうなの?」

「そうでございます」

「あら、そう……」


 壊したくなかった。この日常を……


「お嬢様、帰ったら説教ですよ」

「えぇ……」


 私は生まれて初めて「嘘」をついた。


「そんなことより、特別な物って何なの……」

「申し訳ございません。お嬢様、もしかしたら、駄目になってしまってるかもしれn……」

「シェパード!走りなさい!」

「えぇ!もう年のせいかk……」

「走りなさい!」

「かしこまりました!」


 そう言ってシェパードは走り出した。シェパードの声は、「嘘」をつく前より元気になった。私は守れたのだこの日常を、きっと後悔すると思う。

 「あの時問い詰めていたら」とか、「私の顔って」とか、けど今はそんなのどうでもいい、ただこの日常があるだけで


 ……私は幸せだ。


※※※


最後までお読みいただきありがとうございます。


 これでラストです。駆け足になってしまい、かくこん当日に終わると言う。ずいぶんキテレツな終わりとなり、作者も正直作品が駄文になっていると思ってます。


 しかし!この二人のラストを描けただけで感無量です!


 よかったら、いいね、コメント、星をください!明日の糧とします!


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幽閉お姫様と嘘つき執事 Karura @Karurasann

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