応援コメント

終章『夜が明けてからもう一度(The World Goes On)』」への応援コメント

  • 展開としては、大きな物語を動かすファクターが出そろった感じでしょうか。
    三国志や水滸伝も、登場人物が顔を並べるまでがメインなところありますし、こういう構成もおもしろいですね!

    個人の超能力に本質を示す名称があったり、体系的な制限と応用が利くのは、ゲームのようなシステム製造・管理者の存在がうかがえて、作中世界の根源にも興味を惹かれます✨

    作者からの返信

    最後まで読んでいただき、ありがとうございます!

    鋭いですね……。
    確かに外伝は元々連載するつもりで書いましたので、大きな物語を動かすファクターが出そろったというのは言い得て妙です。

    この世界の異常現象って超能力、魔術、怪異の三つに系統分けされているんですけど……まぁどれも『魔法』っていう自然法則があって、初めて機能するんですよね。

    ただ『魔法』はゲームのようなシステム製造・管理者というより、物語内に流れる運命や物理法則の一種という扱いになります。
    一応、天使や悪魔といった上位存在はいますが、『魔法』の生み出す免疫機構という意味では怪異に分類されるでしょう。
    ……それはそれとして、この世界の設定資料ってあった方がいいですかね?
    必要なら、近況ノートか何かで用意したいと思います。



  • "訝しむようにスピークイージーが眉を顰める。その直後、地響きのような音がして、遅れてやってきた衝撃が施設全体を激しく揺らした"

    具体的であり、人物の心が動きで表されていて大変好みです。

    "「全員、耳栓の用意はいいっスか? それ無くしたら陽歌ちゃんの『歌』の影響をモロに受けるっスから……特に成仁が耳栓なくしたら《同害報復術レクス・タリオニス》の効果で陽歌ちゃんがダウンして作戦自体が瓦解するんで、気をつけるように!」"

    ここを読んでいて、ふと、気づきました。大人が主要人物として扱われてたことありましたっけ……もし間違っていたら本当に申し訳ないのですが、明確に、社会的のある、という意味の大人であるのは先生くらいでしたか……?

    "まったく人使い……いや、狼使いの荒い奴だぜ"

    かなり彼のことが個人的にお気に入りです

    "彩香の影からぬるりと姿を現したチェルシーは、深く息を吸うとその拳を壁面に叩きつけた。たった一撃でその壁はひび割れ、粉々に崩れて人が通れるくらいの穴"

    showで大変没入感があります……!

    "どこの『組織』の放浪者ノーマッドだ"

    口語的であるか、という批評基準から見ると、""どこの放浪者だ""になってしまうのが残念なところです。ミソは"組織"という単語だと感じております。こういうのがいいんですよね……?!

    "彩香も遅れて目の前が揺らぎはじめ、バランスを保とうとして壁に手をついた"

    showとtellが読者のために融合された、わかりやすくも没入感のある文です……!

    "そして、もう二度とその感覚を思い出すこともない"

    あぁ…………

    "初代理事長が『晨星のようにいつか来る夜明けを辛抱強く待てる人になってほしい』って意味でつけたんだって"

    こういうのが好きです。人物や出来事に意味が付与されるからです。

    "スピークイージーが、戯けるようにそう言った"

    前回か前々回でも抜粋しましたが、""戯けるように肩をすくめた""もしくは""口をとがらせた""という、"言う"が動作に代替されることによって"言う"という意味が成立するのが好きです。ただ、ラノベしか経験がない方は、それでも誰の台詞がわからず混乱するようです……読者層次第ですね……

    "彼の目算に狂いはなく、この距離で射線を読まれるわけがない""今までこの距離からの射撃を一度も避けられたことがなかったからだ"

    最終話ですので、また以前と同じお話を。それを理解できる短い出来事があると対比ができて、どちらも際立たせることができるため、積極的に取り入れてみてくださいね!何度も命中しているシーンが続いて、急に当たらない描写があると、カタルシスは段違いのはずですから!ただ、今作の構造だと、増築的に入れ込むことになって形が悪くなるので、あくまで次回から……!

    "これ以上当たらない弾を撃つとか"

    このレトリック大変好みです。もっと使っていきましょう!私が喜びます……笑

    "危ないなぁ~、今のはわたしじゃなかったら大怪我してたよ?"

    コミュニケーションにおいて、冗談というものが有効かと思います。物語、創作においても、もちろん冗談は効果的です。しかし、冗談である、という声質、表情などの情報がない、冗談をよく言う、という描写がツッコミ的にないと、演出的な台詞に見えて、浮いてしまう可能性があることは覚えておいてくださいね……!個人的に、冗談に誰かが反応するシーンが好きです。冗談に冗談を被せるのは、人物描写の技量がなければやはり浮いてしまうので……うーん……私は面白いものが好きと言うより、難しい、というものが好きなのでしょうか……?そんなことがあるとは、自覚がないので信じられませんが……

    "強い口調で言い返された日高は、驚いたように口を噤んだ。
    「最初に会った時から日高が何を考えてるのか、僕には全く分からない!」"

    レトリックは傍に置きますが、シーンとしては映えるので、好きです。

    "三十過ぎに見える男が立っていた"

    私が、年齢や大人の描写を見落としていたということですか……?すみません……読み落とさないという慢心があったようです……

    "「――世界は、正しさだけで回らない」"

    テーマから外れてしまいますが……正しくないか正しいかというその判断基準、個人的にお伺いしてもよろしいでしょうか。拙作の大きなテーマの一つです。

    "『理解できないから人は争うことができる』"

    理解してしまったがために争いになる、なんてことを考えてしまいます……

    "少なくともあたしはこの行動に意味を見い出してる"

    批評の基準から、最も素晴らしいと言えます。それを導出してくださり、ありがとうございます。

    "額に嫌な汗が浮かんだ"

    tellとshowの繋ぐ描き方で、前述の通り好きです。

    "死者一名、重軽傷者十八名……その内重傷者一名は放浪者ノーマッドですらない民間人であった"

    対比的であり、強調がなされていて大変好みです。

    "……大丈夫。そんなことしなくても、わたしたちはきっと同じ空を見てる"

    これは個人的に心に響いています……「同じ」という単語に対してです。

    "後にはただ、静寂に包まれている寂れた神社だけが、ポツンと残されていた"

    同じく、レトリックはともかくシーンとしてかなり好きです。

    "はぁ〜♡ そういう曖昧なものを綺麗に言語化されんのたまんない♡ その上で理解できないギリギリのラインを責められたらっ! はぁ……もうダメ、しゅきぴ♡ か?"

    こういうシーンこそ、積極的に人物の動きを増やしてみてください。"日高は上体を起こしてベッドから飛び降りてそっぽを向いてしまう"
    だけでなく、より、細かく、もしくは大胆に、カタルシスを与えるためです。

    "一緒"

    「同じ」と同様、この単語が積極的に用いられているのが大変良いです。

    "カーテンから薄く漏れる光が、夜が明けたことを告げる。
     それは文字通りの夜明けという意味だけでなく、自分を偽善者だと思い込んでいた一人の少年の悩みが、終わりを迎えたことを意味していた"

    こここそ、tellは全て削ぎ落としてしまっても良いように感じますが、その文構造こそ、この作品の体現でもありますから、一貫性があって好きです。映像作品だと、文字が使えないためより詳細な工夫は必要ですけれども……!










    全体的に、読みやすく、学生さん向けに書かれていると感じることができました。補助輪付きで、学生読者を後ろから押してあげるような具合です。

    社会集団における生存の中で、よく主題にされることのある、同化と異化がラノベ的に描かれていましたね。真弥と美知の関係の行末を、他のキャラクターたちを用いて、同じ構造を取ることで示していらっしゃいました。真弥と美知が、他の対になったキャラクターたちと同じになるために何が必要か。また、他のキャラクターたちがそうなるために、真弥と美知が向き合ったような関係の、進む速度に違いはあれど逆照射をするような関係にありました。

    次に、シーンの見せ方としては、強弱をつけている場面はあるものの、洗練の余地を感じさせるようなムラがありました。シーンを強く見せたい場合、形容詞や副詞を徹底して排除するといいでしょう。すると自然に、日本語では、「〜のように」するという語彙選択が増えてくることでしょう。形容詞と副詞を排除することは、動きを具体的に表現することにつながるからです。

    次に企画から抜粋して

    『読者との対話
受け手を意識した構成(一方的な独り言ではなく、読者との相互作用を生むか)
    受け手への配慮の有無(読者がどう受け取るかを考えた工夫があるか)
感想や批評への応答姿勢(作品は作者だけのものではなく、読者と交わる場であるか)』

    についてです。

    異化と同化、正義や偽善を主題としていたり、近しいもの、それらが大きく前面に出る場合に、私が引っ張り出してくる基準です。

    抜粋した評価基準について、ほとんど関心がない人の多くは、解釈の余地、受け手によって解釈が変化することを好みます。

    以前、あなた様と私の物語の見せ方の違いについて、話題とすることがありましたね。「どう生きたいか」と「どう生きるか」です。覚えていらっしゃいますか。

    より正確に言うと、「"私たちは"どう生きるか」であり、さらに正確に言うと「私たちは、どのような生きる方法があるか」という視点と書き方、社会との接続を重視しております。

    社会との接続。これを分散させると



    『読者との対話
受け手を意識した構成(一方的な独り言ではなく、読者との相互作用を生むか)
    受け手への配慮の有無(読者がどう受け取るかを考えた工夫があるか)
感想や批評への応答姿勢(作品は作者だけのものではなく、読者と交わる場であるか)』

    という言い方になります。

    『「『正義』とは何か……抽象的な質問だな、それは俺個人の見解か? それとも組織全体としての意見か?」』

    『「大多数の一般人のために少数の放浪者ノーマッドを切り捨てるか、少数の放浪者ノーマッドのために大多数の一般人を見捨てるか……俺たちがやってるのは、どっちの方がマシな間違いかを選ぶことなんだよ」』

    『けどいつの時代も、少数派の意見を無視し続けた体制は滅んだ』

    『「……真弥に感謝しなよ。出会う前だったら、間違いなくこのまま殺してた」』

    『死者一名、重軽傷者十八名……その内重傷者一名は放浪者ノーマッドですらない民間人であった。以上の犠牲を以て、第六研究所をめぐる攻防戦は、収容されていた全ての放浪者ノーマッドを全く損害を受けずに解放した、薔薇園ローゼンハイヴ陣営の勝利に終わった』

    ここに焦点が当たります。

    社会性とその機能の入門としては十分効果を発揮しております。ややその入り口への誘導が少しばかり弱い部分もありますが、その弱さが誤解を招く恐れがあります。初級者のための、という意味のラノベ的物語として、ご注意ください。

    このような文化の積み重ねが、社会を形作ります。エンタメも重要ですが、社会との接続性を忘れないようにしてくださいね。

    話は戻りますが、作中組織の紋章のように、世界観の深掘りもあるとより、あなた様の作品を好きになってくださる方は増えるでしょう。あとは、今あるものを大きく伸ばすことで、きっと、あなた様が届けたいと思っている方々へ、よりたくさん届けることができるのではないかと思います。さらになにより、あなた様自身が、より自分の作品を好きになれると思います。

    そして、終幕。期待していた結末を大きく盛り上げるために、贅沢に道のりを飾っていらっしゃいましたね。期待された結末に応えるための、その結末は、大変、心地の良いものでした。とても満足感が高かったです。ありがとうございます。

    そしてあなた様との批評を通じて、ラノベのあり方について深く学ぶことができました。このご縁と、あなた様のご協力に、心の底からお礼申し上げます。















    本来近況ノートにて失礼ながらお願いすることを、ここでさせてください

    あなた様のお力になることができたのであれば嬉しく思いますが、最大限の助けとなっているのか不安でもあり、自らの助力を肯定できないようでは、と己の未熟を恥じるところであります。

    私の批評に足りないところはありませんか。満足できないことがあれば、ぜひおっしゃってください。必ずや応えて見せます。

    大変ぶしつけではありますが、企画の趣旨通り、拙作へフィードバックをお願いしたく存じます。

    『異世界徴税官』です。こちらの作品は、特定の人へ向けて作られたものです。

    あなた様がお持ちであるその"まなざし"をターゲティングしております。ただ、情報収集とその分析の耐高負荷である人かどうかもターゲティングの対象ですので、大変読みづらくなっております。

    私があなた様へ助言をしたことが実践できているか、作品そのものがどう在るのかという批評をいただきたいと考えております。

    長いお話ですので、抜粋し、主題には関わりつつも関係の薄いサブストーリーを提案させてください。

    第1話 返納祭開幕 (任意)
    第9話 抵抗:傾倒
    第14話 生き方
    第 話  心の中の夜
    第20話  恥
    第33話 引き抜かれた舌
    第 話  別れたように見えていた道
    第46話 夜更かし (下から数えて28行目から)
    3000年後
    最終話 (任意。3,000年後の部分にて読み進めるかどうかの警告あり)

    のフィードバックを、厚かましくもお願い申し上げます。

    もし、読み方に迷いが生まれた場合は、『くっっっっそ絶対超重要(読まないと本作の読み方に迷いを覚える)』を戻ってお読みすると、読みやすくなる可能性が高いです。前提として、非常に読みづらく、その読みづらさで読み進めるべきではない人に踵を返してもらうような設計になっているため、ラノベ的評価軸による読みやすさの批評をもしもする場合は、具体的で相対的な数値であると把握がしやすくて嬉しいです(たとえば、"この部分の読みづらさは10点満点中9点"など)

    各話数合計は約2万字です。1話1話のフィードバックは嬉しくもありますが、絶対にあなた様を煩わせてしまいますので、最後に読んだ部分にて、その総評をお願いしてもよろしいでしょうか。

    色良い返事であると、恐縮ではありますが、飛び跳ねる心持ちになります……!

    作者からの返信

    最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
    後で気がついたのですが、私は初め指定箇所などないと言ったので、もしかしたら途中までしか読んでもらえない可能性もあったのに、最後まで楽しんでもらえたようでとても嬉しくおもいました!

    "ここを読んでいて、ふと、気づきました。大人が主要人物として扱われてたことありましたっけ"

    登場したのは、現状スピークイージーくらいですね。
    この物語の中では大人に頼ることができない状況が多かったためというのもありますが、あくまで日高と真弥、成仁と唯、凌子と灯理といった人物たちの心の機微を描くために敢えて除外したというのが実際のところです。

    逆に下手に大人が登場することで没入感を損ねることを危惧してのことでした。

    "口語的であるか、という批評基準から見ると、""どこの放浪者だ""になってしまうのが残念なところです"

    確かにここは私もそう思ったのですが、彩香に銃を向けている相手からすれば、攻撃を受けている→相手は徒党を組んでいる→どこかの組織の攻撃に違いない→ならこいつはどこの組織の放浪者なんだ? という思考回路の結果、このような台詞回しになりました。

    "あぁ…………"

    浅木彩香、このキャラクターは理解しようとする深山真弥に対する対比でもあるんですよね。
    自分と違うものを受け入れるのではなく、自分と同じようにするというところが特に……。

    "前回か前々回でも抜粋しましたが、""戯けるように肩をすくめた""もしくは""口をとがらせた""という、"言う"が動作に代替されることによって"言う"という意味が成立するのが好きです前回か前々回でも抜粋しましたが、""戯けるように肩をすくめた""もしくは""口をとがらせた""という、"言う"が動作に代替されることによって"言う"という意味が成立するのが好きです。ただ、ラノベしか経験がない方は、それでも誰の台詞がわからず混乱するようです……読者層次第ですね……"

    ここは反省点の一つとして、受け取っています。
    その内"言った"や"した"といった表現をできるだけ減らせるようになりたいですね。

    "コミュニケーションにおいて、冗談というものが有効かと思います。物語、創作においても、もちろん冗談は効果的です。しかし、冗談である、という声質、表情などの情報がない、冗談をよく言う、という描写がツッコミ的にないと、演出的な台詞に見えて、浮いてしまう可能性があることは覚えておいてくださいね……!"

    ああ、そのように感じてもらえたなら幸いです。
    このシーンは六川灯理の強さと、少しズレた冗談というのが掛かっていて、演出的=どこか芝居掛かった言動に見えるように作っていました。
    この圧倒的な存在が登場した時の、異質感というものを表現するための技法として取り入れていました。

    "レトリックは傍に置きますが、シーンとしては映えるので、好きです。"

    ここのレトリックは上手く機能していたでしょうか? 個人的には日高が初めて不法侵入したシーンとかけていたのですが……。

    "私が、年齢や大人の描写を見落としていたということですか……?すみません……読み落とさないという慢心があったようです……"

    スピークイージーの容姿の描写は、あまりしていなかったような気もしますので、これは作者である私のミスかもしれません。

    "テーマから外れてしまいますが……正しくないか正しいかというその判断基準、個人的にお伺いしてもよろしいでしょうか。拙作の大きなテーマの一つです"

    何を持って正しいとするか……難しい質問ですね。
    前に関係性に名前をつけるのは、他者理解としては正しくないが、自己救済としては正しいというお話をしたことを覚えているでしょうか?

    私はある一方面からでは正しくなくても、ある一方面では正しいものもあると考えております。
    例えば、この世界では日高という怪異を野に放つのは社会的に正しいこととは言えません。
    それはプロローグで本物の日高美知を取り込んだことや、錦織麻衣やレプリカント隊との戦闘描写を見ていればその危険性は明らかです。
    ですが、真弥の視点から見れば是非もなく日高のことをことを捕まえるというのは正しい行為ではありません。

    何故なら、日高が誰よりも人らしくあろうとしていることを真弥は知っているからです。

    このように、正しさはほんの少し視点が変わるだけで矛盾するものなのです。
    なので月並みな意見としては、物語の中で重要視すべきなのは何か? 何を問う物語なのか? というところに落ち着きます。

    ですが私は物語を描く場合、登場人物の中でその行動に『納得』しているか、真弥のように善悪ではなく自分の信じた道を貫けるかどうかを指標にしています。

    "理解してしまったがために争いになる、なんてことを考えてしまいます……"

    はい、残念ながらそれもまた事実です。
    ですが理解できないものを排他するのと、理解しあった末に衝突するというのはまた別の問題だとも思っています。

    後者はお互いに納得した上で同じ土俵で争う道を選んでいるので、納得できるかどうかに主軸を置くならばそれもまた一つの答えなのです。
    坊主憎けりゃ袈裟まで憎いし、愛しさ余って憎さ100倍ということもあるということですね。

    "批評の基準から、最も素晴らしいと言えます。それを導出してくださり、ありがとうございます"

    怪異から人間への成長として、これ以上ないほどの回答だと私も思っています。

    "これは個人的に心に響いています……「同じ」という単語に対してです"

    それはよかった、このシーンは同じであるならば空でなくても構わないので……その本質に気づいてもらえて嬉しいです。

    「同じ」と同様、この単語が積極的に用いられているのが大変良いです。

    この物語のテーマを象徴している言葉ですからね。
    登場人物たちの悩みの答えと言えます。

    こここそ、tellは全て削ぎ落としてしまっても良いように感じますが、その文構造こそ、この作品の体現でもありますから、一貫性があって好きです。映像作品だと、文字が使えないためより詳細な工夫は必要ですけれども……!

    確かに、私の作品は映像作品としてよりも文章の読みやすさなどを意識しているせいで、そういう部分はおざなりになっていると言えますね。

    全体的に、読みやすく、学生さん向けに書かれていると感じることができました。補助輪付きで、学生読者を後ろから押してあげるような具合です。

    ラノベ文化から生まれた作品なので、そう感じ取ってもらえて嬉しいです!

    "社会集団における生存の中で、よく主題にされることのある、同化と異化がラノベ的に描かれていましたね。真弥と美知の関係の行末を、他のキャラクターたちを用いて、同じ構造を取ることで示していらっしゃいました。真弥と美知が、他の対になったキャラクターたちと同じになるために何が必要か。また、他のキャラクターたちがそうなるために、真弥と美知が向き合ったような関係の、進む速度に違いはあれど逆照射をするような関係にありました"

    その対比が受け取ってもらえたようで、とても安心しました……。

    "社会性とその機能の入門としては十分効果を発揮しております。ややその入り口への誘導が少しばかり弱い部分もありますが、その弱さが誤解を招く恐れがあります。初級者のための、という意味のラノベ的物語として、ご注意ください"

    確かにラノベとしては複雑で、同時に文学としては中途半端であると言えますね。
    この割り切れなさをどう活かすか、というのが今後の課題になりそうです。

    "話は戻りますが、作中組織の紋章のように、世界観の深掘りもあるとより、あなた様の作品を好きになってくださる方は増えるでしょう。あとは、今あるものを大きく伸ばすことで、きっと、あなた様が届けたいと思っている方々へ、よりたくさん届けることができるのではないかと思います。さらになにより、あなた様自身が、より自分の作品を好きになれると思います"

    一応完結済みとしてはいますが、賞の結果がどんなものであっても続きを書くつもりではいるので、せっかくの設定を活かせればいいと思います。

    "そして、終幕。期待していた結末を大きく盛り上げるために、贅沢に道のりを飾っていらっしゃいましたね。期待された結末に応えるための、その結末は、大変、心地の良いものでした。とても満足感が高かったです。ありがとうございます"

    そう感じてくれたなら、作者としてこれほど喜ばしいことはありません。
    改めて、最後まで読んでいただきありがとうございました。

    "そしてあなた様との批評を通じて、ラノベのあり方について深く学ぶことができました。このご縁と、あなた様のご協力に、心の底からお礼申し上げます"
    こちらこそ、文学としての批評や質問など、興味深い経験をさせてもらいました。
    むしろこちらの方こそお礼をさせてください。

    "あなた様のお力になることができたのであれば嬉しく思いますが、最大限の助けとなっているのか不安でもあり、自らの助力を肯定できないようでは、と己の未熟を恥じるところであります"

    実は最初の頃の批評の方が好みだったのですが、段々と柔和な対応になっていったのはそれだけこの作品を面白いと思ってもらえたからだと思っていて、実は少し嬉しくもありました。

    "私の批評に足りないところはありませんか。満足できないことがあれば、ぜひおっしゃってください。必ずや応えて見せます"

    強いて言うなら、レトリックが上手く伝わっているか、機能しているかどうかというところを教えてもらえれば嬉しく思います。

    "大変ぶしつけではありますが、企画の趣旨通り、拙作へフィードバックをお願いしたく存じます"

    もちろんです! 力不足かもしれませんが、できる限りのことをしたいと思います。