華麗な推理で怪奇を紐解く 美男バディ爆誕の中華ファンタジー
- ★★★ Excellent!!!
主人公は王太子直属機関『破迷司』に勤める、杜天佑。
読んで字のごとく『迷信を破る』、つまり、巷で囁かれる摩訶不思議な怪奇事象を捜査する機関の役人……にも関わらず、幼馴染で美人な幽霊の奥様を連れ、自称『雷神』の美男と同居する羽目になり、自身には『首吊り鬼』の嫌疑までかけられてしまいます。
実は一番『摩訶不思議』を引き連れて歩いている、巻き込まれ体質の青年です。
本人は至って真面目で穏やかな性格。
ついつい助けたくなってしまう気持ち、わかります!
助っ人の自称『雷神』、雷嵐は闊達で美丈夫。推理力も武力も一級で、とても魅力的で頼りになる男性です。
幼馴染の亡霊、江若雪もピタリと寄り添い助けてくれます。
破迷司は人手不足ですが事件は待ってくれません。次から次へと珍妙な事件が起こり、このデコボコな三人組で立ち向かうことになります。
頼もしい仲間と共に謎を解き明かせば、人間の欲深さ、国政の歪みが垣間見えてきて―――
それはやがて複雑に絡み合い、杜天佑の命が脅かされる事態に!?
どんどんスピード感の増す展開にどきどきしました。
果たして彼らは無事解決できるのか。
是非、ご自身の目で確かめてみてください。
亡霊となった奥様、江若雪の深い想いにうるり。そして、雷嵐と育まれる信頼も。
じんわりと温かな人情も本作の魅力ですよ。
お勧めです!