第2話
「リュウはナンパしたことってあるの」
集団に目を向けたままのユウがつぶやいた。ないという。
「だろうね。たとえあちらから寄ってきたとしても、にっこり笑っておいてきちゃうんだろ」
にやりと笑ったユウをすこし睨むと、鼻で笑っていった。
「ふん、おまえにいわれたくないな。アドレスいうのが嫌なら最初からおしえなければいいんだ。アドレス変わっただろう。ユーザーが見つかりません、って返ってきたぞ」
リュウはポケットに手をつっこむと、携帯をとりだしユウに放り投げた。
「いきなり投げんな。おしえないで喚かれるほうが嫌だね。すんなりおしえて、また今度っていえば争いごとがなくていい」
「番号はどうしてるんだ。あれって、いじれないだろ」
「おれ、登録してない番号以外、着信拒否にしてるんだ」
呆れた。自分にはできないわざだ。ユウは登録しおわったのか、丁寧に手渡しすると立ちあがった。
「ケイゴがきたよ。今日はリュウの家に泊まらせてもらうから。ケイゴもさそってさ」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます