第33話 林間学校二日目
ひとまず一日目は
無事に過ごすことが出来た。
夕食はわざわざ焚き火を燃やし、
その日でバーベキューをすることに。
食料は小泉先輩が持ってきてくれている。
いやぁ、やっぱり便利だな【収納】。
「炎を使っても
幻獣が近づいて
ござりませんなぁ」
「油断するな……
あいつらが
動くとしたら夜からだ」
もぐもぐと
串に刺さった肉を
食いながら飯塚先輩が言う。
皆も各々食事を楽しんでいた。
夜か……。
そうなると誰か
見張りを立てないとな。
「ああ、夜は私と飯塚で
見張るんでちびっこたちは
寝ておいたらいいですぞ!!」
「まぁ……面倒だが
ガキに見張ってもらうほど
落ちぶれてはいない」
「え? いいの!?」
驚く夏芽。
たしかに普段の
飯塚先輩からは
考えられない提案だ。
「別に徹夜は得意だからな……」
「飯塚は夜型人間ですからなぁ」
なるほどね。
まぁそういうことなら
ゆっくり寝させてもらおう……。
「けどそのかわり
早く起きてもらいますからな!」
「ああ、俺達は昼にでも寝させてもらう」
「わ、わかった……!」
「合点承知よ!」
……というわけで暗くなってすぐ
俺達はテントの中に
引きこもることに。
と言っても午後七時過ぎでは
ろくに寝られない。
持ってきたライトノベルを
読みふけって時間を
過ごすことにした。
二日目。
なにごともなかったようだが
先輩方二人は眠そうにしている。
まぁ徹夜だもんな。
朝と昼の食事準備だけ
済ませると、二人は
さっさと眠ってしまった。
朝はトーストとチーズ。
昼は持ってきた保存食で
火は使わないようにとのことだった。
こちとら小学一年生。
火事を起こされるのを不安視したのだろう。
まぁ小学一年生にしては
けっこうしっかりしていると思うが。
折り紙の蝶々で索敵しつつ
のんびりと森の中で暮らす。
虫なんかは最近の
虫除けスプレーなどで寄ってこない。
電池式の蚊取り線香
みたいなのだってあるしな。
まぁ、それでも
蛇とか野生動物には
気をつけなければいけないが……。
幸いにもそういった存在も出てこなかった。
夕方になると
二人が起きてきたので
夕食の準備。
今日はカレーだそうだ。
頑張って準備をしていると
突然冬見が何処か遠くを見始めた。
「大変……! 幻獣に
他の生徒が追われてる……!」
「なんだって!?」
「助けたほうがいいのかしら」
それを先輩方二人に報告すると
「う~~~ん」と唸る。
「万が一があれば
すぐカラスから転移して
救援が来ると思いますが」
「そうだな……
救助の必要は
今回感じない……」
「で、でも大変そうだよ!?」
わたわたと両手を振る冬見。
飯塚先輩と小林先輩は
顔を見合わせた。
「でも三人で行ってくるといいです」
「ああ、どのみちテントは
誰かが守る必要がある
カラスは連れて行けよ……」
ふむ、俺達の腕試しに
使おうってことか。
良いだろう。
そろそろ体も鈍ってきたころだ。
パァン、と夏芽が
拳を片手に突き合わせる。
「よっしゃあ! 速く行きましょ!」
「う、うん! こっち……!」
冬見に連れられて
俺達は樹海の奥へと走り出した。
よし、久しぶりの戦闘だ!!
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