第33話

進藤が木箱から下りてあたしの前に膝まずく。




「!?何をっ」




そして手を取られる。



決して女の子らしくない手。




毎日の大量の皿洗いに荒れてガサガサの手。




「ちょっっ」




触られたく、見られたくなくて、手を引こうとするが、両手で掴まれてるから無理で……。



進藤が下から見上げてくる。




街灯で鈍く光る黒瞳。



大型の獣の贄にでもなったみたいに動けなくなる。




「桜竜」



「…………」



「今日、また会えて、ずっとお前を見てて……いや違うな」



「??」



「昨日、目を合わせた時から始まっていた」




何が……?




なんでだろう、その先を聞くのが怖い……。




ギュッと痛いくらい手を握られ、包まれる。




こんなに寒いのに、熱いくらいの手。
























「桜竜」

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