第2話

今を遡る事、数時間前───



飛行機で空港に降り立ったのは、まだ昼過ぎだった。


両親の死後、お世話になっていたイギリスの祖母の家。


大好きな兄さん達はいたけれど、イギリスの生活に馴染めなかった私は、今日から母の弟さんの家にお世話になることになった。


小学6年生になるまでは日本に住んでいたから、とても懐かしく感じる。


キョロキョロと辺りを見ながら歩いていれば、お洒落なカフェを発見!


スイーツが大好きな私は、メニューを見るなり、迷う事無くそのお店に足を踏み入れた。


ケーキとアイスティーを頼んで、お気に入りの小説を読んでたら、いつの間にか太陽は沈んで綺麗な満月が窓から見えていて……



「うっそ!?」



私、ケーキとアイスティー1杯でどんだけ粘ってたの……。


慌てて、伝票を持って席を立った。

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