第5話
片手で運転しながら信号待ちをする彼の横顔をそっと盗み見する。
きれいな二重にキメ細かい肌。そんな肌は白くどこかの王子様のよう。
彼の癖のない黒髪は色気が出ており、瞳の色は漆黒。
どっからどう見ても彼はエレガントだ。
「こら、なにそんな見てんの?金とるぞ」
「はあ、涼ちゃんはこの性格が残念なんだよね」
「それを本人の眼の前で言うお前の性格も残念きわまりないけどね」
ごもっともである。
「おら、学校着くぞ」
そう言ってわたしの頭を撫でる涼ちゃんの手は温かくて離れて欲しくない。
わたしがそう思ってるのわかってる癖に涼ちゃんはすぐ手を離しちゃう。
「んじゃ、学校頑張れよ?」
「ん。涼ちゃんもお仕事がんばってくださいね」
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます