洗面所に行き、歯を磨いた。居室に戻り、ポータブルプレーヤーの電源を入れた。自動的に『湯けむりスナイパー 特別編』の再生が始まる。同盤収録の「お正月スペシャル２０１２」を観る。夜間飛行、殺し屋に戻った夜、椿屋を去る日の全３話。なかなか面白かった。２話と３話では、でんでん氏扮する番頭が、主人公を食いかねぬ存在感を放っていた。もし、あの大震災が起きなかったら、このスペシャルの内容はまったく違うものになっていただろう。

　上野動物園開園記念日(電卓の日でもある)の朝がやって来た。枕時計が８時半を示していた。布団を出て、カーテンを開けた。地球はまだ消し飛んではいないようだった。だが、明日はどうなるかわからぬ。先週再鑑賞した『世界大戦争』が、まるでドキュメンタリーみたいに感じられたものだ。あれが始まったら、逃げ場はどこにもない。星自体が消滅するのだから、逃げようがない。

　台所のケトルに水を足した。沸き立ての湯で、即席コーヒーを淹れた。東京カリントの「ピーナッツかりんとう」を齧りながら、熱いやつを飲んだ。二杯目を飲みながら、世界樹Ⅳの続きをやった。こんな状況にゲームとは、俺も相当〇っている。第四のダンジョンを突破した我が遊撃隊はラストダンジョン(だと思う)「煌天破ノ都」に辿り着いた。ラピュタ風のおもむきに血が騒いだ。

☖ガラダＫ７〔夜盗／武士〕レベル６５・ＨＰ３３３／八丁念仏団子刺し×２

☖ダイマーＵ５〔武士／騎士〕レベル４６・ＨＰ４５２／武器：モノホシ竿

☗バズラーＱ５〔夜盗／射手〕レベル４１・ＨＰ１９７／武器：星天の長弓

☗バジンＢ９〔印術師／騎士〕レベル２９・ＨＰ１５９／ミラージュロッド

☗ダイアナンＡ〔医術師／騎士〕レベル５３・ＨＰ３６６／パラゾニウム

　隣り町の貸しＤＶＤ屋に行き、借りていたものを返した。手続き終了後、今週観るものを借りた。店を出て、地元飲食街まで歩いた。居酒屋に足を進め、テイクアウト商品を買った。帰途、スーパーに寄った。夜の７時半、部屋に戻った。歩数計が「１０１６４」を表示していた。距離にして、７・８キロ。

♞今宵の酒はキンミヤ焼酎の「ピュアの森」割り。肴は焼鳥と刺身とあん肝。

　朝。洗顔後、湯を沸かした。チョコチップクッキーを食べながら、インスタントコーヒーを飲んだ。居室に二杯目を運んだ。ポータブルプレーヤーの電源を入れた。加山雄三主演の『ブラック・ジャック』の再生が始まる。第１話「かりそめの愛を」を鑑賞した。１９８１年１月に放送されたもの。熱心なファンが観たら怒り出しそうな内容だが、俺は結構楽しめた。新出去定(赤ひげ)の愛弟子が現代に転生した姿が、正体不明の天才外科医だったというわけ。

　昼。あかなめ食堂の焼うどん定食が無性に食べたくなった。空想の味が口内に膨らみ始めた。いてもたってもいられなくなった俺は、大急ぎで身支度を整えた。施錠後、家を離れた。下駄を鳴らしながら、階段を下った。この際の俺の頭は、焼うどんと食前の茶碗酒でいっぱいになっていた。そのせいか、俺は生涯最悪のミスを犯した。迂闊にも、あかなめ食堂ではなく、ダイモン食堂の暖簾をくぐってしまったのである！それ以来、俺の消息は完全に絶えた……。

　夕景。部屋から２５００歩ほど歩いたところにある居酒屋に足を進めた。大好評のテイクアウトサービスも本日で終了である。接客担当のおにいちゃんに「二商品の取り置き」を頼んだ。代金を渡してから、近傍のデパートに行き、必要なものを買った。店に戻り、商品を受け取った。相撲中継を聴きながら、家路を歩いた。帰宅後、腕立て伏せをやった。風呂場に入り、温水を浴びた。

♞ブラックニッカの「富士のおいしい水」割り。酒肴は刺身四種とぶり大根。

　冬が再来したかのような寒さ。車両に乗り込み、座席を確保した。松本清張の『渦』の続き。読後、終点までまどろむ。職場到着。入金機に買物カードを挿し込み、二千円分をチャージした。売店に入り、朝食を買った。空いている卓席に陣取り、チョコドーナツを齧った。ラジオを聴きながら、コーヒーを飲んだ。話題は「畜生ばたらき」「重点措置解除」「電力逼迫の理由」など。

　食堂に行き、Ｂランチを買った。いつもの席に料理を運んだ。今日のＢは冷たい焼魚ときんぴらごぼう。最大水準の気力と最高水準の集中力を発揮して、空腹を埋めた。返却棚にトレイをおさめてから、食堂を出た。休憩場所の長椅子に腰をおろし、中公文庫を開いた。志賀の鴨鍋の続き。読後、約十分仮眠。

　車内で鴨鍋を読み終えた。地元駅下車。改札を抜けて、外に出た。他者の妨げにならないところまで歩き、そこから、弁当屋に電話をかけた。応答あり。ラジオを聴きながら、家路を歩いた。途中、コンビニに寄った。帰宅後、テープに録音したマーチンの番組を聴きながら、腕立て伏せをやった。酒飯の後に、加山版『ブラック・ジャック』の第２話「春一番」を観るつもりである。

♚昨夜、訃報を知りました。佐藤忠男さんの御冥福をお祈り申し上げます。