04
遠ざかって行く背中に大きな声で「待って」と叫んだ。
振り返り、目を丸くし驚く君は、また静かに涙を流していた。
その涙が夜と同じか分からない。
それを含めて、ずっと、ずっと聞きたい事があったんだ。
君を知りたいと思ったんだ。
偶然を待つのは、もう嫌だ。
込上がってくる感情に喉が熱くなり、自然と握る拳に力が入る。
「君が、」
吐き出した言葉は今まで曖昧にしていた感情で、その言葉に君は嬉しそうに涙を流して笑った。
聞きたい事が沢山あった。
知りたい事が沢山あった。
でも、それはここから始めれば。
2人の何かがやっと重なり、まずはお互いの名前を知る所から夜は明け始めた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます