あの世とこの世、それほどはっきり別れていない
- ★★★ Excellent!!!
この物語を読んで『七つ前は神の内』という言葉を思い出しました。昔は子供が亡くなることが多くて、そのような宗教観が出来たのかもしれません。
主人公が霊達と当たり前のようにやり取りをするのですが、何も違和感がない。むしろ生活が充実している。霊的な存在を日常的に感じていたら、人生がより豊かに、心も平和になるかもしれない、と思いました。日本でも大昔は、霊的な存在がもっと身近だったはず。
だからこのお話に惹かれるのだと思います。我々は霊のことを忘れているだけで、実は近くにいることを知っている。そんな風に想わせてくれる小説です。文章が綺麗で読みやすく、淡々と進む感じも良いです。