第10話 出発
俺はストレージからLEDランタンを取り出して、
灯りを付けた。
「あら明るいわね、魔法道具?それに、アイテムボックス(宝箱)持ちなの?
私も、アイテムボックス(宝箱)持ちなの、この能力のおかげで、
ギルド職員になる事が出来たのよ」
彼女の名は、エメルダ、身長は155㎝位で、バストは、Ⅾカップ位?
プラチナブロンドのショートカットに青い瞳の、人の話を聞かない系の、
背は高くはないが細身ですらりとした、スタイルの良い美人さんだ。
彼女は、アイテムボックス(宝箱)から、
冒険者登録用の魔法道具を出しながら、
「私のアイテムボックス(宝箱)は荷車位の容量があるのよ、
どう?凄いでしょ、お嫁さんにどう?役に立つわよ」
「何言ってんの、タカシ様は、インベントリ無限収納庫よ、
あんたの、お粗末なアイテムボックス(宝箱)とは格が違うのよ、格が」
「インベントリ(無限収納庫)って、神様じゃなくて、
数百年ぶりの勇者さま?」
「違うから神様でも、勇者様でも無いから、
普通の人だからねっ、ねっ、
防御力は高いけど、攻撃力はレベル1だから、
その辺の酔っ払いのおっさんより、弱いから、
それから、インベントリ(無限収納庫)の事は他言無用で」
「そうね、人に知れたら、大騒ぎになるわね、
攻撃はまかせて、タカシ様の剣と矢になるわ、それにしても、
インベントリ(無限収納庫)は勇者様の、特定能力だと聞いていましたが、
普通の人にもインベントリ(無限収納庫)持ちの人がいるのですね、
私の目に狂いはなかったわ、お嫁さんで無くても良いわ、
タカシ様の愛人って事で」
「だめよ、タカシ様は私がお世話するのだから、だって、だって、
昨夜だって、・・・・」
赤くなってうつむく、マリー、
「で、どうだったのよ、良かった?」
「それはもう・・・いきっぱなし・・・腰が抜けるほど・・・
2回も、・・・・」
「ゴクリ・・・マリー、私も混ぜなさい。
元、同じパーティーメンバーのよしみで!」
あ、同じパーティーだったんだ、でもこの世界の女の子って、
初見で裸、見られても、平気の様だし、
気に入ったら、すぐに、抱いてって、
貞操観念は元居た世界より、低い様だね・・・・
パンツ・・・・履いて無いし・・・・
「ギルドにある、この魔法道具で、あなたたちの、活躍の全てを本体に記録し、
新たなステイタスをカードに上書きしていきます。
大切なものなので、無くさないでね。
なお、半年間、冒険者活動をしない時は、
記録を抹消するので、注意してね、
本来一人銀貨一枚頂くのだけど、ここは、私が奢っておきますね」
「ありがとうございます。エメルダ、これから、宜しく」
「いえ、タカシ様、心の妻として、当然です」
心の妻なんだ、・・・・メシマズの世界だと、俺、もしかして、もてもて?
入れ食い状態?、二人だけど、
「さて、この後の事だけど、俺たちこれから王都を出てジオンの街を抜けて、
長城を超えて精霊街道に出て、街道沿いにヨシュア王国に出ようと、
思っているのですけど、何か意見はありますか?」
「うん、それが一番でしょうね、先ず、王都を出る時、
門番に賄賂が必要になります。今は一人銀貨一枚が相場だそうです」
「銀貨一枚って、ぼったくりじゃない!」
「確かにそうですが、門番も食料や酒代が急騰していて、
そうせざる得ない様です。上が上なので、仕方ありませんね」
う~ん賄賂か~・・・・ん ? 現物支給で良いんじゃね?
俺はママゾンで、缶ビールを1ケース24本とたらいと氷を買って、
ストレージから出すと缶ビールをたらいにぶちまけて、
その上から氷をぶちまけた。
「タカシ様、それは?」
「ん、缶ビールだよ、まあ、お酒だね、
昨夜マリーが言っていた、エールみたいなもんかな~?
冷やして飲むと美味いんだよ」
「「お、お酒ぇ~、エール~!!」」
「マリーとエメルダもお酒は好きなのかい?」
「「はいっっ!!」」
「じゃあ、落ち着いたら、バーベキューパーティーでも
しようか?」
「「はいっっ!!バーベキューって何か知りませんが」」
「肉や野菜、ソーセージなんかを炭火で焼いて、
甘辛いソース付けて食べるんだよ、
屋外だと、とても美味いんだよね、ビールにも凄く合うしね」
君達、よだれ、よだれ、
「「それは、楽しみですっっ!!」」
ん、ビールにたらい、氷全部でも銀貨一枚もしないんだよね~
「ん、気を取り直して馬車で、ジオンの街まで行くのは
問題ありませんが、ノル砦や、ゼオ砦は、
精霊街道へ行くのが冒険者だけなので、
問答無用で捉えられて、無理やり兵隊にされるそうです。
なので砦は避けて、
高さ4メートル程の長城を、夜中に超える方法を取りたいと思います。
長城を超えるとモンスターの徘徊する、危険地帯になります。
大勢の兵隊なんかが行きますと、モンスターが刺激され、
非常に危険ですので軍隊が来る事はありません、後は、
出来るだけモンスターを避けて、
隣の国、ヨシュア王国に向かいますが、
この国も前は中々良い国だったんですが、
宰相が変わって以来良い話は聞きませんね。
タカシ様、どうでしょう、ヨシュア王国を抜けて、
ハウゼン王国を超えるとルグレス帝国があります。
この国は国土も広く、政治も安定していて、
ナムール大河と海にも面していて、温暖で気候も良く、
肥沃な大地が広がる、豊かな国でギルド本部があります」
「良いですね、ぜひ行ってみたいです。
では最終目的地と言う事で、マリーはどう?」
「はい、私はタカシ様が赴く所へ付き従います。
それに、ルグレス帝国の噂は耳にしています。
とても良い所だそうで、1度は行ってみたい国です・・・
ですが、大変遠いとも聞いています。
ここからですと半年から1年位は掛かるそうです。
その、路銀が掛かりすぎるのでは無いかと、・・・」
「ああ、それは、大丈夫ですよ、インベントリ(無限収納庫)があるので、
盗まれる、心配もないですし」
「それならば、私に異論などあるはずもございません」
「じゃあ決定って事で、どの道私は1度ギルド本部に、
顔を出さないといけないんだよね~
後は、精霊街道を抜けるのでちゃんとした装備が必要だよ、
マリー見してみ」
俺とマリーはポンチョを脱ぐと、装備をエメルダに見てもらった。
「なに、なんなのマリーその服、超可愛いんですけど~
私も着~た~い~、見た事の無い鎧、 軽装かしら、
超カッコ良いんですけど~私も欲しぃい~~
武器はナイフね、短剣並みの大きさだわ、それも、2本、
鉄じゃ無いわね、凄い、見た事の無い金属だわ、凄く切れそう、
もう1本の小さい方のナイフは、なにこれ?
木の年輪の様な模様が入ってる、凄い、
このナイフも、良く切れそうだわ、
後飛び道具は、弩いしゆみね、って、鉄や木じゃない素材?
見た事無いわ、それに、とても軽い、
マリーこの装備どうしたの?どこで盗んだの?頂戴!」
「この服や装備は全てタカシ様から頂いたものです。
盗んだ物ではありませんし、タカシ様から頂いた物を人に
譲るつもりもありません」
「えっ、そうなの?」
じぃ~~っ・・・
俺を期待のまなざしで、じっと見つめるエメルダ、
「エメルダのステイタスは?得意な武器は?」
「はい、ステイタスはレベル15です。その辺の兵隊よりは強いですよ、
元銅の冒険者でブラッデイマリーと同じパーティー居ました。
ああ、ブラッデイマリーはいつも血だらけになって帰って来るので、
マリーの二つ名になったんです」
「言わないでって、言ったのにぃ~」
と落ち込むマリー、ちょっと可愛い、
「っと、得意のえものは、短剣、ナイフ、弩いしゆみに、長弓です、格闘も
得意ですよ、」
じゃあ、防具はマリーと同じにして、下着に、靴下、服は、
ギルド職員の特典が得られるように、そのままで、エメルダに採寸させてもらい
リクルートスーツとタイトスカート、シャツにネクタイっと、
パンツが見えない様に、スパッツと防刃Tシャツ、
靴はマリーと同じトレッキングシューズを一サイズ上の物を選び、
靴底で調整っと、武器は、これもマリーと同じで良いか、前例があると、
選ぶのも楽だね、
ママゾンで、買った服と装備をストレージから出すと、
エメルダがきゃーきゃー騒いで喜んでいる。
相当な武器マニアの様だ。早速今着ている服を脱ぎだした。って、
ホント裸を見られるのがへーきなんだよね、案の定下着は全く
着けていない、マリーは一枚脱いだら、素っ裸だったが、
エメルダもスカート、ブレザー、、シャツの3枚脱いだら、素っ裸だった。
これでもこの娘、新品なんだよね~
マリーに着付けを手伝ってもらい、服と装備を装着完了、
ストレージにエメルダ用のボックスを新装っと、残った衣服をボックスへ、
弩いしゆみや弓、矢等はいつでも、取り出せるように、
エメルダのアイテムボックスへ、
ビールも冷えた様なので、ストレージにしまい、
「準備は出来たかい?」
「「は~いっっ」」
「じゃあ、出発しますか」
「「は~いっっ」」
俺たちは、ギルドを出た。
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