第18.5話 お大事に、お母さん。いつまでも
この話は、第18話と第19話の間の話になります。
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午前中、自然学習館にてリコルド化されていたミランの父と、薫の母である花子を助けたアンジェストロたち。
戦いの後花子は、病院に搬送され薫はそれに同行した。
検査の結果、特に体に異常はなく、即日の退院が決まった。
薫も、急いで職場から来た父、弘も心から安堵した。
「よかったよぉー…お母さん……」
そして今日は念のため仕事を休み、花子は自宅療養をしていた。
薫は風邪を引いた事にして、母を看病していた。
まあ、別に必要ないのだが、薫は心配だったのだ。
まだ涙ながらに母の事を抱きしめながら、心配の言葉を呟く位だ。
「もー、大丈夫だから…。また甘えんぼさんに戻っちゃったわね、薫」
「甘えんぼでもいいよ、お母さんを守れるなら…」
「好きでいてくれるのは嬉しいんだけどね…」
はははと、軽く笑う花子。
引っ越し前の事もあり、塞ぎ込みがちになっていた薫がまたこうやって、心配の感情でも心を開いて話してくれる事が嬉しいのだ。
とはいえ、心配し過ぎだとは思っているが。
「ただいまー!花子、薫!お昼買ってきたぞ!!」
「おかえりー!お父さん、ナイスぅ!」
「弘さんまで…気にしすぎ!もー!」
天土弘までも本日の仕事を休み、花子の看病に当てたのだ。
たとえどんな理不尽が来ようと、家族が一団となって手を差し伸べる、助け合おうとする。それが天土家であり、薫のかつての担任が守りたいと思った光景だ。
「で、お昼は何なの、弘さん」
「疲労回復にいい料理…スープ餃子さ!!」
「お父さん、なにそれー!おいしそー!!」
今日も天土家は元気いっぱいだ。
守りたいなとラパンに思わせる、そんな景色だった。
【第一章完結!】不思議な石に選ばれた私は妖精と一緒に浄化の力で皆を助けます!ー救世のアンジェストロー 三郎丸由々 @Mendako98
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