冒頭、最弱機体で数百人を翻弄するトップ配信者の華々しい姿から、3年前の「学校の隅でひとりごはんを食べる女子中学生」へと視点が移る——この対比が鮮烈な掴みになっています。
主人公スウが選んだのは、VR内での体感時間が3倍になる訓練施設に籠もり続けるという地味で孤独な積み重ね。外部との関わりをできるだけ避けながらも、ゲームへの真摯な向き合い方が伝わってきます。"ボッチ"な日常と"無双"な未来の落差を丁寧に描く構成が巧みで、主人公の成長をじっくり応援したくなる作品です。執事AIのイルさんとのやり取りも温かく、宇宙戦闘とキャラクター描写のバランスが絶妙です。
異星人からプレゼントされた超科学ゲーム「フェイテルリンク・レジェンディア」を、チュートリアルすらせずに訓練モードでリアル3年間費やした、引きこもり少女の無双譚。ボッチ陰キャ特有の恵まれた肉体チートを持ってはいるが、努力で身につけたテクニックこそが真骨頂。リアル3年×思考加速3倍の9年を費やしただけあり、軍人やプロスポーツ選手をも凌ぐ世界一の操縦テクニックとなった。スピードだけが取り柄の宇宙船でシューティングゲーム(どう見ても現実だけど)をプレイし、人間を滅ぼすMoBを倒そう!
日常パートもゲーム部分も熱量がすごくて楽しいし、明らかにゲームではないし、肉体的に死んでも復活余裕(意味深)と不穏でSFとしての面白さも尽きない。
見どころはなんといっても、空中戦、宙空戦の丁寧さです。戦闘機ヨクワカラナーイという方でも想像の中で主人公や敵機達が鮮明に高速戦闘を行ってくれます。
また、謎運営謎システムにおけるゲーム性の高さ、そしてその謎部分が分かりやすく段階的に解明されていくのが非常に読み応えあります。
キャラは男女共に居ますが、基本的に主人公の周りは百合百合しいです。陰キャは異性が苦手なので仕方ないのです。
そしてその陰からたまに出てくるヒーロー性とイカレ具合、ピーキーな機体での活躍というのもあって、非常にロマンがあります。
常識系主人公にありがちな『お前そこで悩んでたら駄目だろ』というところが無く、凄くプッツンした女主人公がいい味だしてます。
オススメです。