記録開始

ターゲット:利田数屋


所在地:東京都○○区▓▓




「これで良いかしら……」

公衆トイレの鏡と向かい合う

銀フレーム眼鏡かけたチェスターコートを

着こなす若い女性。顔は小さく売り出し中の気鋭女優みたいに整っている。

ストレートに背中まで伸ばす

透明な金髪、それに輝く色肌とは

裏腹に雰囲気は退廃的でもあった。

「さぁ」

肩にかけるポーチからウェットティッシュを取り出し、柔らかい両手を拭きながら人が少ない公園を歩く。

「道は~」

レンズ越しに対象の居場所が印される。

「さすが元選ばれし子供ね。身の護り方も

熟知してる」

そうつぶやき進む。

(倍速)

「へい、お姉さん」

▓▓の繁華街でキャッチヘ声をかけられる。店へ案内を受け、ホストクラブが入った中型ビルに入っていく。

「今回は──」

いきなり女性はキャッチの首ヘ両腕を回し、そのまま一八○度回転させる。

血泡を吹き出し、薄暗いビルの中でゆっくり糸が切れた人形みたくキャッチの遺体を置いた。

「おやすみ」

階段を上り、ゆっくり廊下を歩いていく。

「部屋は割と広いのね」

イメージ映像で部屋を人数確認、うっすら武装も棒人間方式ながらも記録されてる。

「そんじゃ~」

目的の部屋は〈イチジクたちの挽歌〉というクラブ、高級仕立ての木製扉ヘ。

コート懐から米国で民間と公的機関に

愛用される黒柄ショットガンのピストルグリップ・モデルを抜き撃つ。銃口には太い円筒型サプレッサと前台下にレーザーサイト付けて。扉が横に千切れ飛ぶ。ひたすら小さく火花が散る音とともに小さく閃光が散発的に続き、部屋の中で待機していた男たちはすかさず頭部にダブルオーバックの散弾を叩き込まれていく。

上半身に小さな鉛を大量に食らった者も同様。脳漿が飛び散る肉や脂肪に混ざり

壁と床を赤く染めた。女性は血煙の中へ

進み、次の部屋に向かう。

「やっ……」

鉢合わせた男の頭部が放たれた散弾で

消え、激しい銃声が響く。女性は冷静に

円筒弾倉に青色の実包をコートポケットから抜き、勢いよく込める。前台フォアエンドを片手で前後に動かす。

少し止んだらまたショットガンの銃口を

向けて引き金を絞り、頭を吹き飛ばした。

「数屋さんーいらっしゃいますかー」

女性は澱みない透き通る声で

呼び掛けた。いきなり眼鏡が揺れ、どこかへ落ちる。また火花が散る音が立て続けに

聞こえ「ハイハイ~」女性が眼鏡を拾い、

飛びかかろうとする短髪の若い男性へ

片手の横撃ちで散弾を浴びせた。白シャツは赤く千切れ、内臓などが零れ出す様子を入念に眺めて「あなたが数屋クンよね? あんまり自分の妹以外ぶっちゃけ興味なくて」数屋と思われる表情が読み取れない男性の手首やうなじをまさぐる女性。

「あっ、見つけた」

うなじの左側に"Ⅳ"と刻まれた刺青を

確認。「ごめんね、人員整理なの」と

引き金に指をかけたまま、フォアエンドを何度も動かし男性の頭部が無くなるまで

散弾を叩きこむ。

「ふぅ~仕事完了」

一息ついてから眼鏡を外し、映像は

終了した。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る