もっとも『後悔なき選択』は、この作品を読んだことである
- ★★★ Excellent!!!
人生は、選択の連続である。
そして、選択は後悔と隣り合わせだ。
この作品は、まさに『ノーリグレットチョイス(後悔なき選択)』というタイトル通り、
主人公コンビを中心とした選択と後悔を描いた作品である。
この世界では地上と天空都市が存在しており、かつて行き来できた二つが、「天空鬼」という異形の化け物によって分断されてしまっていた。
互いに行き来が不可能になってしまった中で、唯一天空都市から脱出できる方法があった。
それが主人公コンビの営む運び屋『藍銅鉱(アズライト)』だ。
ただし、一度脱出したら二度と天空都市に帰ることは出来ない片道切符。
依頼する人達は、皆『後悔なき選択』をすることになる。この一つ一つの依頼話が奥が深く、依頼者の過去と願いは読んでいて、とても考えさせられることが多い。
勿論、主人公二人の話もまた、二人の後悔と選択が存分に詰まっている。
壮大な縦型のアクションシーンは、作者の筆力が存分に発揮されており、青年達の躍動感ある中の強い気持ちというのが読んでいてワクワクする。
なによりも、深いのだ。
どうして、二人が運び屋になったのか。
それぞれどういうものを、抱いているのか。
彼らの協力者達の気持ちや、天空鬼に対する世界の情勢。
全てが全て、詰まった作品である。
是非、私と同じように、この作品を読む
「後悔なき選択」をしてほしいと思う。