バトルゴルファー玄武
玄武水柱拳の使い手である【玄武】は【朱雀衆】の残党である【イーグル・ゴルファー】を追い詰めていた。
「そこまでだイーグル・ゴルファー!! もう逃げられないぞ!!」
「クククっ!! バトルアクション玄武よ! この場所に見覚えはないか!」
玄武は辺りを見渡す、すると驚きの事実が発覚した。
「何っ!! ここはゴルフ場!!」
「そうだ!! 俺の朱雀鷲芝拳はゴルフ場で真の効果は発揮する!! 俺とゴルフで勝負してもらうぞ玄武!!」
「くっ!! ゴルフか!! いいだろう!!」
そう言うと二人はコースに立ち並ぶ、イーグル・ゴルファーが玄武に叫ぶ。
「今回のゴルフのルールは簡単だ!! これから3つのホールを周りスコアを競う!! そして勝った方が勝利者となる!!」
「なるほど……それで勝敗を決めるのか」
「ただし!! 貴様が負けたらこの場で死んでもらうぞ!! バトルアクション玄武!!」
「いいだろう!!だが俺は負けない!! 必ず勝ってみせる!!」
こうして二人の熱い戦いが始まったのだ。
1ホール目はいかにもスタンダードなゴルフコース、PAR4で風は強めだ。
「行くぜ玄武!!」
イーグル・ゴルファーはボールをセットし打ち込む、イーグル・ゴルファーが打ったボールは勢いよく飛んでいく、ボールはそのままグリーンに転がり止まった。
「ククッ!! どうだ玄武!!このままだと俺はイーグルを取ってしまうぞ!!」
「確かに凄いパワーだ!! だが俺の玄武水柱拳の方が上だ!!」
玄武はボールを打ち込んだ、しかし玄武の放った球は大きく右方向にそれてしまう。
「しまった!! やってしまった!!」
「ハハッハーー!! 玄武よお前にはガッカリしたぜ!! そんなんで勝てると思ってるのか!!」
「待て!! まだ終わっていない!! 玄武流波動砲!!」
玄武は渾身の一撃ボールに向けて放つ、その衝撃により軌道を変えたボールはグリーンへと入った。
「なんということだ!!だが俺も負けてはいない!! 必殺イーグル・ゴルファーショット!!」
イーグル・ゴルファーは力強く打ち出す、その球はそのままカップへと入った。
「どうだ玄武!! 貴様にこのような正確なショットが打てるのか!?」
「くそっ!! やるじゃないか!! だが玄武水柱拳の極意はこんなものではない!!」
「なんだと??」
「玄武水柱拳の極意は水を操りあらゆるものを穿つ技だ!! これならお前にも負けないはずだ!!」
玄武はボールを打つと水をボールに纏わせた、その水の球体は徐々に大きくなり始めた。
「こいつはまずいな……」
「これで終わりだ!! 玄武水流弾!!」
玄武は水の弾丸を飛ばした、それは一直線にカップへと向かう。「まずい!! イーグル・ゴルファーガード!!」
イーグル・ゴルファーはカップの前で防御態勢をとる、しかしその攻撃を防ぐことはできずそのまま吹っ飛ばされボールはカップへと入った。
「ぐわああああっ!!」
「やったぞ!! これで1ホール目が終わった!!」
2ホール目のゴルフコースは林に囲まれたPAR5の長めのコース、玄武はそのコースを歩きながらつぶやく。
「くっ、このコースはフェアウェイの中に木が生えまくってるからまともに飛ばせないな……」
「そうだ玄武!! このゴルフ場は俺の力によって木々を生やしている!! つまりここは密林地帯なのだ!!」
「なるほど……だからこんなに木が多いんだな」
「さぁ始めるぞ!! 俺の朱雀鷲芝拳の真髄を見せてやる!!」
「来いっ!! イーグル・ゴルファー!!」
二人はそれぞれ構えた、すると突然突風が巻き起こった。
「うおっ!!」
「ククッ!! この強風の中で果たしてまともなプレイができるかな!!」
「確かにこの風じゃまともに打てないな……よし!こうなったらあれを使うしかない!!」
「何ぃ!? 一体何をするつもりだ!?」
「行くぞ!! 玄武水流波!!」
玄武は地面に向かって水流を放った。すると大量の水が吹き出し辺り一面の樹木を押し流すように流れる。
「何だとぉ!? まさかこれは!!」
「そうだ!! この水流を利用して打つ!!」
玄武は流れてきた木の枝を掴み思いっきりスイングする。
「これが玄武水流波だ!!」
「何てパワーだ!! だがこの程度ではフェアウェイにある木が邪魔をしてグリーンに球を乗せることができないぞ馬鹿め!!」「問題ない!! このゴルフクラブにはあらかじめ水を染み込ませてある!!」
「な、なんだと!?」
「行くぞ!! 必殺玄武水流斬!!」
「クッ!! 防ぎきれない!!」
玄武水流斬によって木が薙ぎ倒されていく、そしてついに最後の一本の木が倒された。
「ば、バカな!! このコースでこんなことが起こるなんて!!」
「勝負あったようだなイーグル・ゴルファー!!」
「ちくしょう!! 認めねぇぞ!! たかが水でゴルフのスコアが狂うはずがねえ!!」
「いいや!! ゴルフとは力だけでするスポーツではない!! 心でするものだ!!」
「くそがあああっ!!」
玄武が打った球はグリーンに入った、しかしイーグル・ゴルファーは余裕の表情だ。
「ククッ!! だが俺の勝ちだ!! 見ろ!! 貴様が木を薙ぎ倒してくれたおかげで打ちやすくなった!! 俺のボールもグリーンに入ったぞ!!」
「まだだ!! 俺の球も入ったぞ!!」
二人のボールはどちらもカップへと入っていた、それを見た玄武はつぶやく。
「スコアは同じか、次のコースで決着をつけるぞ!!」
3ホール目は池に囲まれたPAR3の短いコース、玄武とイーグル・ゴルファーはそれぞれコースを回り終えた。
「イーグル・ゴルファー!! 俺はこのコースでホールインワンを取る!!」
「なんだと!!ホールインワンを狙うだと!? そんなことができるはずがない!!ホールインワンはおよそ3000分の1でしか出ない!!そんな確率の低い奇跡を起こせるわけがないだろう!!」
「確かに普通なら無理だろう、だが俺ならできる!! なぜなら俺はバトルアクション玄武だからだ!!」
「ふざけやがって!! なら見せてもらおうじゃないか!! 貴様に本当にその奇跡が起こせるのか!!」
「行くぞ!! 玄武水柱壁!!」
玄武は周りの池から水の柱を立てる、その柱はまるで壁のようにそびえ立つ。
「なんということだ!! これでは球を飛ばすことができないではないか!!」
「いいやできるさ!! 俺の力を見せてやる!!」
玄武は坐禅の態勢を取り始めると、突然水の壁が崩れ始めた。
「なんだと!? 一体どういうことだ!?」
「玄武流奥義激流葬だ!!この技を使えば周りにあるもの全てを一瞬にして破壊することができる!!」
「なんだと!? そんな技があるなど聞いていないぞ!!」
「言ってないからな!! 喰らえ俺のショットを!!」
玄武のショットは一直線にイーグル・ゴルファーへと向かう。
「ぎゃあああああああ!! おぼぼぼぼぉぉ〜!!」
イーグル・ゴルファーは玄武のショットの勢いで池ポチャし、ボールの方はホールインワンした。
「おぼぼぼぼぼっ!! 負けた!! 俺が負けるなんて!!」
「これで終わりだ!! イーグル・ゴルファー!!」
「ちくしょおおおおっ!! おぼぼぼぼぼっ!! がっ!!」
イーグル・ゴルファーはそのまま水没した。
「さて俺の勝ちだな、今日はもう帰ろう、白虎たちが待っている」
玄武はゴルフ場を後にする、そこには夕日が差し込んでおり、その光景はとても美しいものだった。
〜完〜
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