この物語を評価する上で重要だと思う点として、基本的に主人公の主観視点のみで物語が語られる点がある。
なんかサクッと大事なことが起きてたり、サクッと結構な時間が経っていたりするが、それらが主人公の飄々とした語りで流される。
しかしこれは主人公が感情のないマシーンのような没個性ということではなく、あくまで1視点のみから物語が語られているということが大きい。実際にどれだけ心や体が傷ついているか、実際にどれだけ深刻な状況か、その辺りを周辺のキャラの反応や微妙な地の文の変化で読み取れるので、その辺をうまく表現できている作者の書き手としての能力が高いことが伺える。
まあ色々言ってきたけど詳しくは8話くらいまで読んでください。静かに変化していく主人公がわかると思います。
この作品の特徴としては、主人公がゲームの流れから逸脱したせいで一定期間が経過したらループする所。
ループものは心にくる作品が多いし、うろ覚えのゲームの登場人物と同じ行動しないといけないとかキツそうだなってちょっと身構えてたけど、ブラックコーヒーかと思ったら砂糖がたくさん入ってるコーヒーだったみたいな感じで、確かに苦い所もあったけど飲みやすくて面白かった。
主人公のおもしれー男ムーブ、ヒロインとの糖度が高めのラブコメ、そこまで厳しくない世界観、テンポの良さで、読了後の今は気持ちよさしか残ってない。
シリアスで恐る恐る読む感じじゃなくて、サクッと面白さを味わえる感じで気軽に楽しめた。
綺麗に本編と後日談が完結してて気持ち良く読めるからみんなも読んでみて!