第5話

玄関を開けて靴を脱いでいると、競い合うように廊下からこちらに走り寄って来る二匹の足音。



「ただいま!!」



俺の言葉にワン!と返事をするのは、

我が家の人気者のコーギーのビスケと、真っ白な毛の雑種犬のメリー。


二匹とも仲が良かったけど、


当時の俺の相棒と言えば、小さくて白い毛がモジャモジャに生えている雑種犬のメリーだった。


白くて、毛がクルクルでモジャモジャだから、小学校の中学年になるまで、俺はメリーは羊だと思いこんでいた。




リビングに顔を出すと、案の定誰もいない。





俺がインコとゆっくり遊ぶ時間が来るなんて…!




あのインコが来たのは一週間前。


俺だって遊びたいのに、ツカサちゃんとスバル君は

「ハルにはまだ早い」ってインコをかしてくれなかった。





あの二人は何かにつけてそう言って俺を除け者にするんだ。

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