6P

誰だろうと考えていると大きな何かにぶつかったような音が聞こえた。







「イテッ!!イタタ…」






扉が開き入ってきたのは蒼威。

痛そうに額を押さえてる。



うわ、赤くなってる。

絶対痛いよ、あれ。





「蒼威大丈夫?」




「ん?あ、藍樺。」




「いつにもなく眠そうだね。」




「ん。眠い…」





眠くて前をしっかり見てなかったんだろうなぁ。






「仮眠室で3時間寝といてまだ眠い??」





風斗の言葉に驚きが隠せない。






「…は?蒼威3時間も寝てたの?!」




「ん。」




3時間って相当よ?

ここ学校だからね?



って私も4限まで寝てたから人のこと言えないんだけど…




「まぁ生徒会の奴のハッキング抑えるために蒼威頑張ってたもんな。」





密琉の言葉に次は私の顔は険しくなっていく。





「ハッキング?どういうこと?聞いてないわよ?」





生徒会…奴らまた…

本当に懲りない連中ね。




「生徒会が昨日からハッキングしてるんだよ。風藍鬼のことを。」




チッ、めんどくさい。


そもそも何処から風藍鬼のことが漏れたのかもわからない。

一般には知られていないはずなのに。



「そう、蒼威。ほっといて構わないわ。次のロック突破したらウイルスが向こうのパソコンに行くから。」




「さすがウチのトップ。

生徒会対策はバッチリだな。」






密琉がケラケラ笑いながら

私に言う。


笑い事じゃないっつうの。


まあでもここで笑えるのがうちの良いところね。

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