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キーンコーンカーンコーン… カーンカーンカーン…
学園特有のチャイムの鐘の音が校内に鳴り響く。
まさかもうお昼…?
どうやら1限の始まりから4限終了時間まで眠っていたらしい。
今日の私は寝すぎている…
タッタッタッタッ…ガラッ
勢いの凄まじい足音が近づいてきた。
「藍樺ちゃん!お昼一緒に食べよ!」
私の双子の妹の紗亜耶が廊下の一番奥にある教室から走ってきてお昼のお誘いに来た。
…はい?突然なにを…あぁ嫌な予感がする、適当に理由つけて断ろう。
「お断りしておきます。まだやらなければならないことがたくさんあるので。」
一応丁寧にお断りしておく。
後から生徒会に変に絡まれたくないし…
「え…そ、そっか。わかった。じゃあ私生徒会のみんなと食べてくるね!」
お断りすると紗亜耶が私に向かって睨んでくる。
おぉこわ…
クラスの連中はそんな紗亜耶の睨みに気づいていない様子。
「はい。では。」
とりあえず微笑み返して返事をする。
あの子最近私をよく誘いに来る。
どうせ何か企んでいるのだろう。
色々疲れすぎた私は紗亜耶が帰った後急ぎ足で理事長室に向かう。
理事長室の前へ着いた私は周りに誰もいないことを確認して扉を開ける。
「誰だ。」
理事長室に入ると低い声が聞こえてきた。
よく見るとそれは風藍鬼メンバーの一人、田城風斗だった。
「風っ!」
「藍樺?!」
勢いよく風斗に抱き着く。
飛びついてきた私に驚きながらも軽々とキャッチしてくれる。
流石、風。一切よろめかなかったなぁ…
感心してしまう。
「藍樺?どうした?」
「久しぶりすぎて思わず抱きついちゃった。」
風斗に抱き着けば疲れも軽く吹っ飛ぶ。
さすがは癒し担当。
でも怒るとちょーっと怖いんだよねぇ。
「ふっ…確かに久しぶりだな。」
私の背中をポンポンしながらやさしい笑みを浮かべている姿はまるで聖母。
こんな風斗にしょっちゅう怒られる私って…
相当やばいんだろうと実感する。
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