サンタさんからのお手紙

 クリスマスを楽しみにしている弟が、ある日こんなお願いをしてきた。


「おねーちゃん、サンタさんに英語でお手紙を書いて欲しいの!

 おねーちゃん、英語好きでしょ?」


コチョタイ

「え、いいけど……なんで英語で書くの?」


「サンタさんは外国の人でしょ? だから、日本語が読めないかもしれないじゃん。

 だから、手紙を英語で書いてあげたいの!」


 ふぁっ!? な、なんてグローバルな視点……っ!

 こんなに外国の人に配慮できるの、今時の小学生って!?


「僕が日本語書くから、おねーちゃんは英語で書いて!」


コチョタイ

「もちろん!」


 その後、私は弟に手紙の原文を渡された。


『サンタさんへ

 今年のプレゼントはお金にしてください。』


 ……今時の小学生って、意外と現実主義者?

 とにかく、私はその文章をできるだけそのままに翻訳し、原文の下に英語を書き足した。


『Dear Santa

 Please give me money for this year's gift.』


 ……多分、こんな感じの文章だったと思う。

 弟は手紙を私から大事そうに受け取り、満足そうに戻って行った。




 数日後、あんなに純粋で可愛い行動を目の前で見せつけられたおねーちゃんサンタわたしは、『どうしてもクリスマス当日に、弟にサンタさんっぽいサプライズをしてやりたい!』と思っていた。


 ……そこで、私は閃いた。

 手紙のお返事を英語で書いてあげようじゃないか、と。


 こうして、おねーちゃんサンタわたしは早速、高校からの帰り道にある本屋さんで、青い便箋と封筒を買った。(弟は青が好き)

 そして寝る前、こっそり部屋の机に向かい、必死にサンタさんっぽい内容の日本語の文章を考え、手紙を英訳して書いた。


 そして、迎えたクリスマスイブ。

 バッチリ英訳され、プレゼントのイラストも描かれている、素晴らしい手紙が用意できた。

 



 しかし、弟はA型インフルに感染してしまった。あと数日は渡せなさそうだ(´・ω・`)

 弟が回復したら、少し遅れたクリスマスを祝いたい。

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