やあ、僕は今を書いているよ。




 やあ、僕は今を書いているよ。


  僕が世界観が物の見方であるということに気がついたのは、この話を思いついた時だ。うん、ちょっと質問は待ってくれ。何の話って思うのは分かっている。この話ってのいうは、今、君としている世界観についての話だよ。

 実はね、君には僕がもともと自分の世界観を持っていないと思っているからこれから見つけたいという話をしようと思っていたんだ。でも話をするためには世界観についてよく考えなければならないだろう? だから世界観とは何かを考えていったらこれに行き着いたっていう流れさ。なんだか本末転倒というかなんというか……世の中本当に何が起こるかわからないね?

 さて、散々世界観についての認識が間違っていたと言っているけれども、世界観が設定でなく物の見方だったらどうなるのか。それについて話していこう。

 当時の僕はこのことに気づいた時こう思ったんだ。僕の小説はちゃんと僕のものであると。だってそうだろう。僕が創ったのは小説であって設定ではないんだから。……ううむ、説明するのが難しいな。昔の僕は設定を自分で考えていないから悩んでいたのだけれど、今の僕は他人の考えた設定を自分なりに解釈、つまり自分の物の見方で見たんだ。言うなれば、他人の創った世界の中を間借りしているのかな? ここでは設定を誰が考えたかじゃなくて、その設定を自分で解釈したことに意義があるんだね。なんとなく解ってきたかい?

 一番簡潔に言うと……そうだな……、繰り返しになってしまうけれど僕が創ったのは小説であって、設定でないということかな。自分の世界観で受け止めた設定が自分の物ではないけれど、その設定を使ったのは自分だということだ。設定は考えるだけでも楽しいけど、重要なのはどうやって使うかだということなのかなぁ。ちょっと言うのが難しいや。疑問になったら後で聞いてくれないか。ついでに君の持論も聞かせてほしいな。


 こんなところかな。僕の話は面白かったかな? 面白くなくともここまで読んでくれたことには感謝するよ。今回はなかなか話がまとまらなくてね。割と苦労したんだ。屁理屈……じゃなくて自分の考えを整理するのは大変だね。……今のは聞かなかったことにしてくれない? あっ、無理? そう。

 じゃあ、最後に。僕のこの話が小説を読むこと、書くことを楽しむ一助になれたら嬉しいよ。大切なのは何事もやってみることさ。それがほんの少しだとしてもやったことには価値がある。自分で言ってて、できてる気はしないが意識して過ごそうとは思ってる。

 それではありがとう。また会う日まで、さようなら!

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