真夏の夜の怪

ある夏の夜のこと。


学生たちが何人かで集まり、お寺で百物語が行われていた。


一つ、また一つと怪談を一話話し終えるたびにろうそくが消えていく。


そして、最後のろうそくが消えた。


「何も起こらないな」


「なんだ結局何も起こらないじゃん」


その場にいた学生たちが口々に話していた時、


「きゃー!」


一人の女の子が悲鳴をあげた。


「どうしたの?」


女の子は震えて泣き出してしまった。


女の子が落ち着いた時もう一度聞いたら、


「部屋の中に青白い火の玉が浮かんでたの」

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怪談ノート 春川楓 @harukawa200

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