第4話 出会い2

その笑顔を見たとき、僕はしばらく惚けていた。

「お〜い」彼女は僕の目の前な手をヒラヒラさせて

声を掛けていた。

はっと、意識が戻り顔を真っ赤しながら、なんて声をかけてよいかわからない自分と、惚けていて恥ずかしい自分がいて、うつ向いてしまった。

そんな僕に彼女は「大丈夫?顔赤いけど?」とおでこに手を当ててきた。

僕は、両親が亡くなって、祖父母と暮らすようななってから、他人との接触がなく、見ず知らずのの土地に知り合いもいなかったから、上手くコミュニケーションが取ることができず、固まってしまった。

「触れらるの、嫌だった?」彼女は困った顔で僕を見ていた。

彼女には、そんな顔をさせたくない、なぜか僕は勝手にそう思ってしまった「大丈夫!元気だよ、」

精一杯の不器用な笑顔で僕は答えた。

「良かった、急に触ったから嫌だったかと心配しちゃた」少しホッとした表情の彼女が胸に手を当てながら少し笑った。

僕は、「僕の方こそごめんね、まだ、クラスの皆と話せてなくて緊張しちゃった」そう答えたけど

本当は違う、君の笑顔に一目惚れし、触れられた手の温もりに、なぜか安らぎを感じていた。

これが僕と彼女(東雲彩夏)との出会い、そして初恋だった。


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