現代日本に顕現した『ダンジョン』モンスターが蠢く地下迷宮。
そんなダンジョンで巻き起こるさまざまなトラブルに対応するのは、現代日本なので当然警察官──お巡りさんたちです。
一見突飛な設定ですが、実はダンジョンはあくまで舞台装置にすぎません。
個人的な見解ですが、本作のメインテーマはあくまでダンジョンにまつわるモンスターやトラブルに振り回されつつも、奮闘するその警察官たちのドラマなのです。
タイトルからも分かるように某ドラマ以降、刑事ドラマの基本路線となった『あくまで一地方公務員である等身大の人間としての警察官」をしっかりと描いています。
主人公である二階さんの一人称で進むので、読みやすいですしこの二階さんという主人公のキャラクターも、ダンジョン勤務を愚痴りつつも警察官としての矜持も持っているのですぐに感情移入できます。
ダンジョンを舞台にしつつもその実真っ当な警察ドラマ、人間ドラマなのでそういう物語が好きな方に強くおすすめです。
今流行りのダンジョン作品
この作品も例に漏れず、ダンジョン作品である。
王道で配信なところ、この作品の見どころは、警察たる組織をダンジョンと見事にマッチングさせている点である。
ダンジョン内外関係なく繰り広げられる人間模様。
ダンジョンの存在自体が、非常識だが、現実だって非常識な事件事故は割と多い。
確かに、某ドラマがモチーフだろうと、差異をしっかりと展開させている。
何より見どころなのが、繰り広げられる人間模様に、各話事に展開される綺麗なオチ。
現実的なままならぬシリアスに、ダンジョン絡めたコメディと味変のバランスが秀逸。
ダンジョン配信作品を読み飽きた方には、オススメですよ
ダンジョンものとしては異色と言える作品。 モンスター討伐ではなく、ダンジョン内で起こったトラブルを解決するのがお仕事です。
主人公の二階さんは特にチート能力もない一般人。だが、その熱き心に惹かれた仲間との友情で、問題に立ち向かっていきます。
その熱さに私も昂られずにはいられませんでした。
しかし、その炎のごとき情熱は、高温の青い炎のように静かに燃えることも。
二階さんの過去を含め、その背景が本作の最大の魅力でもあります。
愉快で個性的な登場人物。
読者がその場にいるような臨場感。
練られた伏線と布石。
本当に面白い小説なので、皆様も是非読んでみて下さい。
オススメです!