第75話

「父さん、ここは俺が、」




そう言いかけた雪夜の言葉を遮り、俺を縛り上げるように命令する




雪夜は逆らえないのか悔しそうに虫酸を噛みしめる表情をしている




男の命令により縛り上げられ、蓮と共に日本刀や掛け軸が飾ってある座敷の部屋へと連れて行かれる






乱暴に放り込まれ倒れ込む




蓮に意識がいかないように男を睨みつける





そんな俺に男が近寄り、顎を掴み無理やり視線を合わせられる




「へぇ、あいつら3人相手によくやったな。

中々見所のある男だ。

だがな、相手が悪かった。」




ニヤリと冷たく笑い顔を近づけながら呟く




「東條の息子に手を出してお前の命あると思うなよ。

そこに転がってるガキも二度と立ち上がれないくらいに潰してやるよ。」




ぞくっとするよう目をした男




もう駄目だ、そう思ってしまう




「っ蓮だけは、助けてやってくれ。」




「仁くんっ、ごめん、おれのせいで。」




顔を歪め必至に縄を外そうともがいている





蓮大人しくしててくれ




今出来るのはそれだけだ




2人とも潰されるくらいなら蓮だけでも助けてほしい




「やるなら俺をやれ。弟に手を出すんじゃねえ!」




今俺に出来るのは叫ぶことだけだ




情けねぇな

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