アールズィ・ローブ



 改造の魔術師。自身を強化して最強になろうとする者。


 名も出自もない、ただ独りで生きている者。

 どうして生まれて、どうして独りなのかわからない。人とはどうしても関わることができない。

 言葉を交わせども、他人の心が読めず、自分の事しか考えられなかった。ただ、あの日みた魔女協会からの使者、【魔女】たちがかっこよく活躍している場面を見て、憧れた。


 以降はそれを目指して色々と自分を鍛えたり、高めることを目指したが、それでも【魔法】は身につかなかった。


自分だけの魔法、自分だけの力が欲しかった。かっこよかった、それで活躍して、自分を認めてほしいと思った。


魔術は多少できたが、炎や水や氷といった概念を操ることはできなかった。唯一できることは、構造を解析して、それを術式を使って呼び出すことだけ。


 それが簡単な構造を作って生み出す【魔造現出の魔術キカルラクテ・サングウィスフェリ】。できることがキスアと似通っていたからか、キスアのその才能を羨みながらも、自分よりも勝手が悪い【錬金の魔法】を下に見ていた。しかし代償として自身の血を対価にするため、寿命が極端に縮んでしまっている。


 近いうちに死が訪れるとしても、これが彼女の選んだ道であるのなら、例え躊躇うことがあっても、止まることがあっても、その路を歩み続けるのだろう。既に引き返すことはできない身なのだから……。



 右腕に魔弾のガトリング

 左腕に魔銀のブレード

 両足のスネ部に合金の刃

 足裏にブースター


 四肢の関節に術式を書き込むことで、設定してある幾つかの武装を展開させることができる。


 だが、それは一度行えば二度と元の生活に戻れないことを意味する。四肢を切断するのだから。今は協力者の手により一時的な義手義足となっている。


 可能な限り精密な操作を行うために神経が通っている。故に武装を変える時には自切する必要があるが、その際には当然の如く激痛が伴う。


 一度武装を展開したら、自切しない限りその武装のまま。

 切り替えたければ四肢を切り落とすしかない。もちろん各武装毎に新たに急速に神経を通わせるので都度激痛が起き、心臓に負荷をかける。


 左腕のブレードで右腕や両足を切断し、激痛に耐え、武装を再装填する。


 それぞれに設定されている武装


 右腕に内燃魔充レーザー

 両足に魔鉱弾ミサイル


左腕は自分では切れないため未設定

 義手義足に限って言えば、自切用の爆破機構が着いているため外すことはなんとかできる。だが綺麗には崩せないので、間接から先に残っている肉は何とかして削るなりして術式を外界に露出させねばならない。

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魔神ちゃん止まって!サブストーリー・設定置き場 電子サキュバスショコラ・ケオスリャー @swll

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