第23話

「そんな顔しても無駄だ。一人で行って来い。」




瑠樹が口を挟んできた。



他のやつのことだったら絶対口出しなんてしないのに。





イラつく。








「...はぁ、行けばいいんだろ行けば。」




少しの沈黙の後、雅が面倒くさそうにそう言葉を発した。




「別に一人で行くし。」




イラついてたせいか、面倒くさそうに言った雅に対して気がつけばそんな言葉を放っていた。




俺はそのまま立ち上がって部屋を出た。





――――――――






「あれ?レオ一人でどこ行くんだよ?」




外に出ると下の奴らの面倒を見ている奏がいた。




「コンビニ。」




「レオさん、なんか買い行くんすか!?俺が買ってきましょうか?」




その中の一人が言った。






「別にいいよ。」





今はアイスを食べることよりも、とにかくあの場所を離れたかった。

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