ミステリーとBL。
そしてサスペンス。
さらにSFまで――
と、ジャンルの層が次々めくられていく快感にやられた。
普通なら混ざり合って濁りそうな要素が、この作者さんの手にかかるとミルフィーユみたいに美しく積み重なっていく。
そして、ひとつひとつの層がちゃんと美味しい。
軽やかな甘さのあとに突然スパイスが効いたり、“そう来るのか”と膝を打つ仕掛けまである。
短編なのに世界が広い。
キャラの温度も、物語の推進力も、一行ごとに「次の層は何?」と期待させてくれる。
エンタメの楽しさを、ぎゅっと一口サイズに凝縮したような作品。
読後の満足感はフルコース級。
とにかく楽しい。
おすすめしたい一作です。