星たちはまだ夜明けを待っている

　序盤を読んでの感想です。

　本作は少年が突如牢屋に閉じ込められる場面から始まり、彼が「クズハキ」と呼ばれる戦闘組織に関わることで物語が展開していきます。序盤では、彼の過去や世界の仕組みが断片的に明かされ、読み手は謎を追いながら物語に引き込まれていきます。

　登場キャラクターは個性豊か。純粋な少年、彼の父を知る盲目の男、厳しい態度の傷の男、そして施設の仲間たちが物語を彩ります。特に花の少女や雪の少年との交流は、閉ざされた環境の中に温かさをもたらしつつも、不穏な影を漂わせます。

　環境描写やキャラクターの心理描写が巧みで引き込まれます。少年が施設の異常な状況に適応していく様子や、周囲の人物との対話がリアルに感じられます。

　少年たちの未来が光に包まれるのか、それともさらなる試練が待つのか、この先の展開が気になりました。