第5話 悪夢って本当?

ブレム上体に例の魔女が現れた。


「ぅわわわ…!」


バンッと宿屋の個別の扉を叩き、開けた。

「ブレム…っどうしたの…っ!?」


なんということだろうか。

見るものを惹き付けるその状況は、それは喰うか喰われるかの一歩手前でした。


「…っヴァースさん…!?」

「…おはようです」

「…お、おう」


眠たそうにこちらを見てくるヴァース。

虚ろげな目に光は無く、やっぱり眠たそうだ。

一方、我等が主人公のブレムはと言うと…

状態に上体を重ね合わせ、身体を密着させるヴァースとラングの姿が。

幼馴染みルイマは気絶しそうになり、背扉に後退りした。

が、しかしそこで、引いたら負けだ。

¨勝ちにいく¨

ラングとのやりとりはいつもこれよ。

¨負¨じゃなくて、最後は、¨勝¨…!


ある意味、どっこいどっこい、ヴァースさんに先を持って寝盗られてたまるか…!


この、謎の美少女御姉様¨ヴァース¨とやらにわ…!



「ぬぅぁにしてるんですかぁ…ヴァースさん…!」

グワシッと、ラングの首周りを絡め取り引っ張る。痛い。痛い。首が痛いわ。

「お、おちつけ、ぐえぇ、ルイマ 。」

しかしピッタリとくっついて離さないヴァースは胸元で燻る様にブレムを覗き見る。

「ヴァース、おま、おまえはちょっと、出すべきところがちがうとゆーか…!」



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