第5話 A級ダンジョン【炎竜ダンジョン】攻略
俺は【
以前にも来ていて90階迄は攻略済みだ。
このダンジョンは炎を身に纏ったモンスターと炎を吐き出して攻撃して来るモンスターが殆どだ。以前来たころはA級に昇級したばかりで今ほど強くなくて、結構手こずった覚えがある。
【強制収納ストレージ】のレベルがSクラスになっている今ならちょちょっと走って行くだけであっと言う間に100階迄たどり着けるだろう。
自動強制収納を発動すると、自分の左右50m幅で前方100mのモンスター、薬草、鉱石、有用な植物を最適な収集技で切断して、あるいは根ごと収納出来る。モンスターはダンジョン内なら本体は消えてドロップ品を落すのでそれを収納する。時速50kmまで対応できる。
言っていなかったが、俺には常時身体強化スキルが有る。身体能力が上がるだけでなくスタミナ切れの心配も無い。魔法では無くスキルなので魔力の消費は無い。
100階層のダンジョンを、何日でも走り回れる自信がある。
こりゃ無敵だと思うかも知れないが、俺は恥ずかしながら剣術の技は使えない。ただ剣を振り回して敵に当たったらラッキーで、力任せに敵モンスターを傷めつけるだけだ。魔法も生活魔法と低級魔法しか使えないが魔力量が多いようで、1度の魔法行使に魔力量を多めに使うと威力が中級以上の威力になるので驚かれる。
1階層を30分平均で駆け抜けて約5時間で100階層に着いた。階層主部屋に入る前に休憩する。カツサンドを食い缶コーヒーを飲みながらここまでに強制収納して来た収集物をサラッと確認する。
炎狼900匹。サラマンダー350匹。炎獅子200匹。炎ワイバーン150匹ファイヤーオーク300匹、ファイヤーオーガ250匹等の素材各種。耐炎樹1000本以上。新種の薬草多数等だ。薬草は帰宅してから選別しよう。耐炎樹は耐火建築材として、木造住宅建設に重宝される。
91階から99階層迄の階層主は
ま、たいしたことのない相手だったのだろう。後で確認しよう。
さあ100階層主を討伐しようか。
高さ3mは有ろうかという扉を開ける。そこは火山の噴火口付近だった。いかにもファイヤードラゴンが棲んでいそうな景色が広がっている。俺が入ると直ぐに扉は閉じた。これで階層主を倒すか俺が死ぬまで扉は開かない。
今はまだ主は出て来ていない。主が出てくるまでが収集人の本職ともいうべき食材の収集タイムだ。
ここには高温でしか育たない糖度が高くて芯まで美味しい【超熱帯産パイナップル】が育っていた。階層主との戦いで荒してしまう前にどれだけ食材を収集してしまうかが収集人の腕の見せ所でもある。
俺は広大な自生地の【超熱帯産パイナップル】を収納する為に走り回る。
約3万個収集したところで階層主が現れた。空に突如現れて問答無用でファイヤーブレスを放って来た。
俺は低級魔法の結界を張って魔力を高めてブレスを受け止める。
大した魔法も使っていないのに、ピンピンしている俺を見て階層主は怒りの咆哮をあげる。
常人なら平気で立っては居られないだろう。
さらにファイヤーブレスを放とうとする奴の口の中に
だが、俺はこの時の魔力量を1000倍に増大して放った、するとファイヤードラゴンの口中から体内までを凍らせて、奴は動きを止めた。
変温動物である巨大な爬虫類であるドラゴンは低温だと動けなくなるのだ。すかさず俺は強制収納で殺してストレージに収納する。ダンジョン内のモンスターは死ぬと消えてしまって肉や魔石、鱗や爪、翼などをドロップする。収納されたのはそのドロップ品なのだ。
血液も素材になるので収集するが、ガラス瓶に入ってドロップするのが面白い。
なぜ最初から強制収納しようとしないのか?
ドラゴンほどの生命力の強いモンスターは元気なうちは簡単には死なない。なので色んな方法を使って生命力を減らしてからのほうが簡単に死んでくれるのだ。
これでここ【炎竜ダンジョン】は制覇完了だ。
次は【氷竜ダンジョン】だが今度は低温に耐性が有りそうだから、別の手を考えておこう。
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