既にヒロインと結ばれ、同棲生活を送っているという斬新な設定から物語が始まる本作は、一風変わった導入ながらも、一気にその魅力的な世界観へと引き込んでくれました。
異能バトルものとしての土台もしっかりしており、練り込まれた設定や用語、各勢力のバランスが非常に丁寧に構築されていると感じました。
主人公は低能力者というハンデを抱えながらも、周囲からの過大な期待や誤解と向き合い、実力と知恵で道を切り拓いていく姿勢が良いなと思いました。
彼の戦闘スタイルは、冷静さ、緻密さ、豊富な経験や観察眼に基づいており、力押しではないリアルな強さが随所に表現されているのが好印象でした。
さらに、優秀な兄との比較に悩みながらも前に進もうとする姿には人間味があり、単なるバトル作品にとどまらず、葛藤と成長を描いた物語としても非常に完成度の高い一作です。