プロローグの語り口が絶妙だ。「改めて言う。僕の名はレイジ。地球はまだ狙われている」——前作の結婚エンドで「地球の危機は解決してないよ?」というツッコミをそのまま作中でやってしまうメタな自己言及が、読む前からこの作品のユーモアを保証している。キツネ耳の宇宙艦隊司令官と結婚して双子を妊娠中の妻を持ちながら、連合軍少尉として初出勤する夫・レイジ。大宇宙のスケールと新婚家庭のリアルが並走するこの構図が、スペースオペラとラブコメを同時に成立させていて見事だ。547話・連載中というボリュームが物語る通り、一度乗り込んだら長い旅になる作品だと予感させる豊かな世界観も魅力的だった。