第3話
まぁ …今彼の事など考える余裕はないのでこれ以上考えるのは辞めにして彼らに混じってあたしも母特製の朝ご飯を食べ始めた。
しばらくして先に悠と香織が食べ終わりそれぞれ食べ終わった自分の食器をシンクへ運び、2人とも洗面所へと向かっていった。あたしも少しして食べ終わればシンクへ運び洗面所へ向かおうとしたが今は2人が占領しているため先に制服に着替えてしまおうと思い自分の部屋へと向かう。
着いたところでハンガーに掛かっているまだ袖も通していない新品ほやほやのブレザーにうっとりしながらも学校指定のワイシャツを着用し、スカートを履き最後にブレザーを羽織りあたしが憧れ続けた女子高生像が完成した。
その心地良さに思わず感激してしまい、どんな感じになったのか見たくなり全身鏡の前に移動して立ったならば更に興奮してしまい頬が緩む。
「うふふふふふ。」
「…気色悪 。」
聞き捨てならない台詞がドアの方から聞こえ、言い方的に絶対悠だと思い眉をひそめてドアの方に身体を振り向けるとやはり悠だった。
ドアが開きっぱなしであったことに気付かなかったあたしも悪いけど、“似合うね!”とかじゃなくて“気色悪い”なんて言うあたりが本当に悠の態度の悪さを表している。
そんな弟など相手にすることは無く、鞄を手に持ち彼の真横を通れば階段を降りそのまま洗面所へと向かい静かに歯磨きを始めた。数分後歯磨きを終え、髪型のチェックまで済んだ所でローファーに足を入れ家を出た。
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