また来る日

二つの塔が守る

透明な思い出を辿り

言葉も声も持たず

ピンク色した砂から

錨をぶら下げ

ウミガメたちの深呼吸

かさばって


眠らないでチャーターした

ポッとした体温を駆け巡る

もう高くつくぜって

海中の光りは姫のまじないの呼び込んだ嵐

古代の岩肌を縫って珊瑚の青と交換してきたさ

ジグソーの隙間に

陸でさえ潮の目のようだったって


誰かが拾った漣の逃がしたボトルネックな王印を

私は繰り上げスタートの夏と呼んで伝えよう

打ち上げられる彼らの子どもを祖先の代わりに抱き上げるために

少し甘しょっぱくて

先端で気づく

鳴く鼻 砂を巻き上げバタフライ

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海を渡るまで 掌鳥 @Hokerikon

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