主人公の燈子の心理描写が非常に丁寧で、読者が感情移入しやすい主人公になっており、最初は怪異に怯える普通の女子高生だった彼女が、徐々に霊力を扱えるようになり、言霊使いとしての力を発揮するまでの成長過程が自然に描かれている点がとても良いと思いました。
特に印象的だったのは、藤原くんとの修行が終わることへの寂しさを感じる場面です。当初の目的が自衛だったにも関わらず、いつの間にか彼との時間そのものを大切に思うようになっている心境の変化が、とても等身大で共感できました。
キャラクターの心情描写、世界観の構築、サスペンス要素のバランスが絶妙で、読者を最後まで引き込む力があります。
是非続きを読みたくなる作品です!