第7話 蓋を開けたら片想い

それは1年前のことだった。


付き合うんだろうなと思いながら、

毎日一緒に登下校していた

彼女は幼稚園の頃からの幼馴染、川島成美。


隣に住んでいて何でも言い合える関係だった。

一人っ子だった俺達は、いつしか兄妹みたいだねと冷やかされる。


同級生のみんなからは付き合ってるのかと問いただされ、自分でもよく分からずにいた。


思い切って告白したら、見事に玉砕。


好きな人がいると、あっさり振られて次の日から1人で登下校することに。


電車で一緒に座ったあの日が懐かしい。


俺は成美が本当に好きだったと離れてから気づいた。寂しさがジワジワと来る。


あの日に戻れたら良いのにと何度も思った。

でも、もう戻れない。


彼女は先輩と交際していた。

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