手始めに、新しい世界を作るのだ

人は、愛により生まれ、愛によって生かされている。そうでしょう、ロクト。


ああ、わかるよ。


だから、愛を心から手放してはだめよ。


ああ、もうはなさない。


わたしは...。


わたしは、あなたを見守ってきた。あなたから愛をもらい、あなたに愛を与えてきた。


ああ、いつもありがとう。フウカ、君は神様だったのかい?


いいえ、わたしは人よ、人の魂。でも、1度だけ、神になることができる。わたしはそれだけのちからをもっている。


おれにもあるかな、そんなちからが、


ロクト、何も終わってはいないのよ。あなたは光。わたしの光。その温かな光で、世界を変えるの。だから、もう自分を責めるのはやめて。


おれは、この世界を愛せない。もうこの世界に、おれの希望はないんだ。君も、スイも、この家と家族が、おれのすべてだった。


でも、あなたは心に愛をもっている。そんなあなたのような人が沢山暮らす世界を、あなたが作るのよ。


ロクトの願いはなに?


おれの願いで、すべてが変わる。


この世界の姿形も、この世界に住む生物も、別のものに変えられる。


ならばおれは、たとえすべてが変わっても、人はそれぞれ愛を抱いて生きるのだということを、忘れたくない。

そして悪意による争いで愛が奪われてしまうことを、無くしたい。


白い

ふたつの


おれの願いは.....、


誰もが平等に力をもつ世界。

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