ルナス帝国の騎士を守護する白鷹様は、その名の通り白い鷹の姿をした神様です。彼は書架に勤める騎士のフレイルに恋をし、人間のアレクに変身して書架へ通います。そんなある日、白鷹様はフレイルから恋の相談をされます。そこで白鷹様は自分の恋が叶わぬことを知るのでした――。
キャッチコピーの通り、白鷹様は思い込みが激しい方のようです。人間との認識の違いか、様々なことを勘違いしていじけています。そのいじける姿がかわいらしく、思いつめていく様はどうしても笑ってしまいます。
そんな白鷹様の恋を応援するのは、彼が恋に落ちかけた薬師のエールとやはり彼が恋に落ちかけた騎士のハットのふたりです。
ふたりは白鷹様の勘違いを丁寧に解きほぐしますが、アレクを前にするとおかしくなってしまうようです。れびゅーのぶんしょうも、おもわず、ひらがなばかりになってしまいます……(理由は読めばわかります)。
少々恋の多い白鷹様ですが、森を守護する騎士たちを想い、自ら最前線に立って戦う姿はある意味で一途ともいえます。
恋をした白鷹様が人間を知ろうと歩み寄り、フレイルと思いを通じ合わせていく様には、心が温かくなります。
気軽に読めて、クスッと笑えて、キュンとときめきたい……そんな作品をお求めの方におすすめしたい作品です。