第111話
「ケイ?」
『この身が………呪わしい』
微かな声だけが聞こえているだけで、ケイの姿が見えない。
「えっ、やだ、嘘っ、何なのっ?……ケイ?……ケイ、どこっ?」
私は慌てて立ち上がり、光の霧の中をかき分けるように手を動かしていた。
かき分けても揺らがない光はゆっくりと収縮して……。
まるで小さなブラックホールに吸い込まれていくように、照度を落としながら消えてしまった。
私は眩惑された両目を瞬かせながら、よろめく足で電気ストーブに駆け寄っていた。
その瞬間、頭に浮かんでいたのは、ストーブの故障。
けれど。
ストーブは何事もなかったように赤く灯り、私の身体を熱く照らしていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます